個人投資家によるビットコイン(BTC)の需要が、1月以来の低水準に落ち込んだ。ただ過去には需要が低水準に落ち込んだ後、価格面で反発をみせている。

クリプトクアントのアクセル・アドラー氏が6月10日にXに共有したデータによると、個人投資家(取引量が1万ドル以下の投資家)によるビットコインの平均月次需要変化率が、過去30日間でマイナス17%にまで落ち込んだ。

アドラー氏は「1月にも同様の-18%の低下が見られ、その後ビットコインは4万ドルから7万ドルに急騰した」とも指摘する。当時、ビットコインETFが米国で承認され、ビットコインは3月中旬の史上最高値7万3679ドルに達した。「このグループは市場の変動に迅速に反応することが多い」とアドラー氏は付言する。

Source: Axel Adler Jr

先月、アドラー氏は同じ指標を用いて、5月24日までの17日間で需要が31%減少し、マイナス14.50%に落ち込んだことを示した。彼はゲームストップ(GME)やイーサリアム(ETH)への関心の高まりが一因とし、イーサリアムETFの初期承認がその要因である可能性があると指摘した。

アナリストたちは以前から、ビットコイン需要の変動は複数の要因によるものだと指摘している。その1つが米消費者物価指数(CPI)だ。CPIが低下すると、伝統的な貯蓄や定期預金の利回りが低下するため、ビットコインのようなリスク資産が投資家にとって魅力的になる。

10xリサーチの主任研究者マルクス・ティーレン氏は、ビットコインが新たな史上最高値に達するためにはCPIが6月12日に3.3%に低下する必要があるとコインテレグラフに語った

ビットコインは6月11日に6万9000ドルを下回った。これは2021年11月の史上最高値であり、トレーダーが注目する水準だ。記事執筆時点でビットコインは6万7350ドルで取引されており、過去24時間で3.19%下落している。

Bitcoin is currently trading at $67,350. Source: CoinMarketCap

この急落により、過去1日で5287万ドル相当のビットコインロングポジションが消失した。コイングラスのデータによると、建玉(OI)は注目されている350億ドルの水準を上回っている。

トレーダーたちは、6月8日に7万ドルを下回った後、ビットコインがすぐに反発することを期待しているが、まだそうなっていない。

CPIの結果が6月12日に発表されるにもかかわらず、先物トレーダーは近い将来の回復を予想していない。ビットコインが反発した場合、21億4000万ドルのショートポジションがリスクにさらされる。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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