20日早朝の仮想通貨ビットコインの急落を受け、仮想通貨市場はほとんどの通貨が下落する展開となっている。主要な仮想通貨は軒並み下落している。ビットコインは前日比で約6%下落し、9500ドル台で取引されている。イーサ(ETH)は7%下落し、260ドル前後で推移。XRPは6.7%下落し、0.278ドルで取引されている。
出典:Coin360 11:35時点
20日早朝にはビットコインはわずか5分間で一時650ドルの下落を記録した。100倍レバレッジで有名な仮想通貨取引所ビットメックスで約1億2000万ドルのロングポジションが清算されたことを受けてのものとみられる。
FXCoinの松田康生氏は「今回の下げは(CMEのBTC先物の)窓埋めに行った反動のポジション調整で、Binanceのメンテも無事に終了しており、売り材料が出たわけではない」と分析している。
CMEのビットコイン取引高は過去最高に
ビットコインが急落した一方で、現金決済のビットコイン先物を手掛けるCME(シカゴマーカンタイル取引所)では、ビットコイン取引高が過去最高を記録している。
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これは機関投資家などが積極的にビットコインの取引を行っていることを示し、ビットコインにとってはポジティブな材料となるとみられる。
テゾスが好調維持
ほとんどの仮想通貨が下落する中で、テゾス(XTZ)が好調なパフォーマンスを維持している。
テゾスは下落相場の中でも、5.3%上昇の3.66ドルで取引されている状況だ。
出典:Coin360 テゾスの過去1年の値動き
テゾスは18年12月に0.315ドルの最安値を記録した後、徐々に価格を上げ、約1年で価格が10倍近くになっている。
テゾスは昨年、バイナンスやコインベース、OKExといった主要な仮想通貨取引所で取り扱いが行われ、流動性が向上したのが理由の1つとみられる。
またテゾスはプルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用している仮想通貨だ。大手の仮想通貨取引所では、テゾスのステーキングをサポートするようになっており、これがテゾスの需要を増加させたようだ。
またクオンタム・エコノミクス創業者のマティ・グリーンスパン氏は以前、コインテレグラフに「テゾスは現時点で最も急成長しているブロックチェーンネットワークの一つ」と説明。その理由について「多くの新しいセキュリティ・トークン・オファリング(STO)やトークン化プロジェクトがテゾスで構築されている」ことを挙げている。