著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

18日のビットコイン(BTC)対円相場は7,113円安(- 0.7%)の1,006,118円と2日続落。17日早朝に14.95%と大幅なマイニングディフィカルティーの上昇を記録し上値を重くした相場は、ハッシュレートの伸びが鈍化したこともありジリ安が続く一方で99万円台での押し目買いに支えられ、終値ベースでは小幅な値動きが続いている。短〜中期物のヒストリカルボラティリティー(HV)も低下基調が継続し、依然、トレンドの始まりを示していない(第1図)。17日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の証言では、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の研究に本腰を入れるとの意欲的な発言があるも市場ではさほど材料視されず、この他にも特段材料は出なかった。18日には米景気先行指標総合指数が前月比で2.8%上昇したことを受け、逃避需要の後退が想起されたかNY市場時間の相場は一時下値を伺う場面も見られたが、やはり99万円台で切返し100万円を奪回。昨今注目される株価の動きもここ2日間で比較的に落ち着き、暗号資産(仮想通貨)市場では決定打となるような手掛かりが乏しい状況が続いている。

 

 

第1図:BTC対円、10日、30日、90日、200日物ヒストリカルボラティリティーチャート 出所:bitbank.ccより作成

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。