著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
先週(7日〜13日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比30,609円(1.52%)安の1,987,393円と10週ぶりに反落。一時は前週終値から9%ほど値下がりし、対ドルで節目の18,000ドル(≒187万円)割れをうかがう展開を見せた相場だったが、週末に粘り腰を発揮し反発。週足終値ベースでは小幅安にとどまり、19,000ドル水準となる197.5万円を死守した。
先週は、英国と欧州連合(EU)の自由通商協定(FTA)の交渉難航や米追加経済対策の合意デッドライン延期による不透明感の台頭でリスクアセットは軟調地合いとなり、BTC相場も週明けから上値の重い展開を繰り広げた。こうした中、10日には欧州中央銀行(ECB)の追加緩和や米大手生命保険会社のマスミューチュアルがBTCに投資したとの報道があったが、相場は今一つ冴えない反応となり、11日には183万円付近まで押した。
一方、この日はNY時間からの金(ゴールド)相場の反発に連れ高となり、日足終値では18,000ドル水準を死守。週末には押し目買いの様相で下げ幅を徐々に取り戻し始めると、13日には英国とEUのFTA交渉継続合意も相場の後押しとなり一時は200万円を奪回した。
第1図:BTC対円チャート(1分足)、前日平均値・4本値、騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
第2図:BTC対円チャート 1時間足 出所:bitbank.ccより作成