著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

先週(23日〜29日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比72,385円(1.34%)安の5,330,534円と6週ぶりに反落した。

ジャクソンホールを目前に警戒感から下落し、一時は510万円割れを試したBTCだったが、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演の中で年内のテーパリング開始が妥当としながらも具体的な時期についての明言を避けたことが安心感に繋がり、27日金曜の相場は反発し前日の下げ幅を帳消しにした。週末にはビットコインキャッシュ(BCC)の上昇に連れ高となり、直近高値を更新し544万円にタッチしたが、これは騙しとなり反落。しかし、対ドルで節目48,000ドル(≒527万円)付近で相場は買い支えられるとその後は粘り腰を発揮し、今朝、シカゴマーケンタイル取引所(CME)でBTC先物の取引が始まると535万円まで戻した。

第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成

ジャクソンホールを無事に通過したBTCだが、今週も引き続き重要な局面を迎える。パウエル議長が年内のテーパリング開始が妥当と発言したことで、この先は残りの9、11、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合のどのタイミングで開始のアナウンスがされるかが注目点となり、そのヒントとなるのが今週3日に発表される8月分の米雇用統計となるだろう。

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。