著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
29日のビットコイン(BTC)対円は上昇し、およそ2週間ぶりに終値で630万円を回復。ドル建てでは節目43,000ドル(≒633.6万円)を回復した。この日のBTCは622.5万円で寄り付くと、アジアから欧州時間までは取引材料に乏しく630万円を背に揉み合いに終始した。一方、米国時間に入ると、ブラックロックの現物ビットコインETF(IBIT)の売買代金がグレイスケールのGBTCを上回っているとブルームバーグのアナリストが指摘し、需給改善期待が相場を押し上げ、BTCは上伸。この日は米国債の需給悪化懸念後退に伴う利回りの低下や、米株の堅調な推移もBTC相場の下支えとなり、BTCはその後も上げ幅を維持した。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成