著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

13日〜19日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比12,584円(0.22%)安の5,612,417円と小幅に下げ、週足連騰記録は4で打ち止めとなった。一方、ドル建てBTC相場の週足は小幅に上昇し、5週続伸となった。

16日にドル建てBTC相場が38,000ドル(≒568.1万円)にタッチすると、利益確定の売りが優勢となり、BTC円は560万円、550万円と節目の水準を次々に割り込んだが、17日には540万円周辺で下げ止まった。この日の米時間には、一部の米連邦準備理事会(FRB)高官らがインフレ沈静化にやや懐疑的な姿勢を見せたことで、BTCは上値を重くする場面もあったが、米証券取引委員会(SEC)がハッシュデックスのイーサ(ETH)上場投資信託の判断を延期すると、ETH相場が上昇し、BTCも連れ高となり、底堅い推移となった。

米国ではETHの証券性を巡る議論に方が付き切っていないが、SECがETFの審査を進めているという事実が好感された格好か。

ボラティリティの落ち着きやすい週末のBTCは550万円近辺を背に揉み合いが続いたが、今朝方にはアルゼンチンの大統領選挙で中央銀行制度反対派でBTC推進派のハビエル・ミレイ氏が勝利を納めたことで、BTCに祝賀買いが入り、週足終値は560万円を回復した。

第1図:BTC対円チャート 出所:bitbank.ccより作成

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