著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

11月30日のビットコイン(BTC)対円は、東京時間にドージコイン(DOGE)やイーサ(ETH)の上昇に連れ高となり230万円台中盤に戻すと、その後は米経済指標を待ち受けるように同水準で揉み合いに終始。米国朝方に発表されたADP雇用レポートでは、雇用者数が前回の23.9万人から12.7万人と市場予想(20万人)も大きく下回り相場は動意付いたが、直後に発表された第三・四半期GDP成長率が予想を上回り上値を抑えられた。一方、警戒されていたパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言では、早くて12月に利上げペースを減速させる可能性が明言された他、米地区連銀経済報告で経済成長や物価上昇ペースの鈍化が示唆され、BTCは上値を追う展開となった。BTC対ドルは節目の17,000ドル(≒232.6万円)を回復した一方、ドル円相場の下落を受けてBTC対円は終値にかけて上げ幅をやや縮小した。

第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成

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