著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

5日のビットコイン(BTC)対円相場は85,543円(1.49%)安の5,638,266円と反落。対ドルでは五日ぶりに46,000ドル(≒569万円)を終値で割り込んだ。

東京時間のこの日の相場は、570万円台前半で揉み合いに終始。欧州時間に入るとドル高円安の影響を受け、対ドル市場が価格形成を主導するビットコインは対円でジリ高となるも、はっきりと方向感を示せなかった。

一方、米時間に入ると相場の動きは一変。先日、Twitter株の取得を開示したTesla CEOのイーロン・マスク氏が、同社の取締役に起用されたと伝わると、ドージコイン(DOGE)が急伸しBTCも連れ高で580万円にタッチ。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事が、利上げと急速なバランスシート(BS)縮小を開始し、今年の下半期までに米国の金融政策をより中立なポジションに運ぶ意向を示し、5月から前回よりも相当に早いペースのBS縮小を行うと発言したことで、米長期金利が急騰し米株は急反落。DOGEは続伸に成功した一方、BTCには売りが波及し相場は一気に16万円ほど押し、570万円を割り込んだ。

その後は小幅に戻す場面もあったが、46,000ドル水準となる569万円周辺が上値抵抗となり、再び反落。6日の東京市場で日経平均株価が大幅安で始まると、BTCも安値を広げる展開となっている。

 

第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。