著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
23日のビットコイン(BTC)対円相場は7.1万円高(+ 11.09%)と大幅反発。STEEM主導で市場が全面高となった20日の高値(76.8万円)には届かなかったが、この日の終値は12日の暴落以降、初めて72万円台を回復した。東京時間のBTCは対ドルで節目の6000ドル水準となる66万円上抜けを試すも、目星い材料もなく、欧州株が開場と共に下落すると上値を重くした。一方、この日は米連邦準備理事会(FRB)が緊急の連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、米国債と不動産担保証券(MBS)の買い入れを当面「必要量」に応じて行うことを全会一致で決め、事実上、無制限の量的緩和(QE)を打ち出した。これを受け、米指数先物、金、そして暗号資産(仮想通貨)は反発を開始。BTCは73万円にタッチするも、ボリンジャーバンドのセンターライン、21日移動平均線、一目均衡表基準線が密集する同水準では強い戻り売りに晒され、一時は68万円付近まで相場が押したが、東京時間にレジスタンスとなっていた66万円を上抜けたこともあり押し目買いが入り、徐々に値を戻していった。