仮想通貨マイニング企業ビットデジタル(Bit Digital)は、自社のビットコイン(BTC)マイニングインフラを段階的に売却し、その売却益をイーサリアム(ETH)の購入に充てる方針を明らかにした。これを受けて、同社株は水曜日の取引で約4%下落した。
発表によると、保有するビットコインもすべてイーサリアムに転換する計画を進めているが、その完了時期は明示していない。
ビットデジタルは、自社を「イーサリアム・ステーキングおよび財務運用に特化した企業」に転換する意向を示しており、2022年からETH準備資産の積み立ておよびステーキング事業の構築を進めてきた。
2025年3月31日時点での準備資産はイーサリアムが2万4434.2ETH、ビットコインが417.6BTCとされている。
仮に現時点で全てのビットコインをイーサリアムに転換した場合、約1万8000ETHが追加され、保有量は4万2000ETH超に拡大することになる。
同時に、自社株の売却も発表しており、その純収益も追加のイーサリアム購入に充てる計画としている。
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イーサリアム重視の方針転換で株価下落
ビットデジタルがビットコインからの撤退を打ち出したことで、一部投資家の不安を誘い、同社株(BTBT)は水曜日の取引で3.69%下落し2.35ドルとなった。
取引終了後のアフターマーケットではさらに3.83%下落し、2.26ドルとなっている。
株価は年初来で約25%下落しているほか、1月6日に記録した3.88ドルの年初来高値からは39%の下落となっている。
同社が発表した直近の決算では、売上高が前年同期比で18%減少し、純利益率は240%の大幅悪化となった。
一方で、AIおよび高性能コンピューティング(HPC)分野を強化するため、ノースカロライナ州マディソンにある産業施設を5300万ドルで取得したと4月に発表している。
ETHへのシフトは他企業にも広がる
上場企業の中には、ETHの保有比率を高める動きが広がっている。
スポーツベッティング企業シャープリンク・ゲーミングは6月13日に4億6300万ドル相当のETHを購入し、ETHを保有する上場企業として世界最大となった。さらに同社は火曜日にも3000万ドル相当のETHを追加購入している。
データ追跡サービスのストラテジックETHリザーブによると、100ETH以上を保有する機関の中で、ビットデジタルはETH準備資産を保有する上場企業として3位にランクされており、1位がシャープリンク、2位がコインベースとされている。
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