大手仮想通貨(暗号資産)取引所のバイナンスは、バイナンス流動性スワップと呼ばれる新しいプロダクトを発表した。これは自動化されたマーケットメイカーであり、分散型金融(DeFi)スタイルのサービスだ。
バイナンスは、主流のDeFiプラットフォームであるUniswapとそのクローンを直接ターゲットにしているようだ。ユーザーはトークンを預けることで流動性を提供できる「自動化されたマーケットメイカー(AMM)」の流動性プールを立ち上げた。世界でも最も人気のあるDeFiの1つであるUniswapと同様、バイナンス流動性スワップではトークンをプールしてユーザーが報酬を得たり、取引できるようにしている。
これは、集中型取引所では初めてのAMMプールプロダクトであり、バイナンスの取引所に統合され、ユーザーはウォレットにトークンをプールして報酬を獲得できる。
発表によると、AMMはオーダーブックの代わりに価格設定モジュールを使用し、トランザクションの価格をより安定させ、手数料を引き下げることができる。バイナンスはトークンの流動性を優先しているため、ローンチ時に提供される最初のプールは、USDT / BUSD、BUSD / DAI、およびUSDT / DAIになる。
価格や取引手数料は流動性プールの資産数に依存する。トークンをプールさせると、利息と取引手数料の一部を受け取ることができる。
バイナンスのジャオ・チャンポンCEOは、より多くの取引高と参加者を引き付けることを目的とした新しいプロダウとについて、次のように述べている。
「DeFiマーケットプレイスの成長を促し、バイナンスが提供する信頼性、安全性、セキュリティを備えた集中型AMMプールを通じて、より多くの収益力と簡単に流動性をユーザーが手にすることができるようにしたい」
Uniswapは現在、世界で最も人気のあるトークンスワップ・プロトコルであり、Uniswapの分析ダッシュボードであるUniswap.infoによると、18億ドルを超える流動性を持つ分散型取引所だ。
バイナンス流動性スワップは、同社が展開する2つ目のDeFiプロダクトだ。9月1日には、バイナンスは、既存のバイナンスチェーンと相互運用可能な新しいイーサリアムスマートコントラクト互換ブロックチェーンである「バイナンス・スマートチェーン」をローンチさせている。
バイナンスによれば、このスマートチェーンは「1セント程度」という安価なトランザクション手数料と3秒ごとにブロックが生成できるようになるとしている。イーサリアム上にあるいくつかの分散型金融(DeFi)プロジェクト(Aaveや1inch、dForceなど)は、チェーン上に新しいプロトコルを作成する作業をしていると、バイナンスは明らかにしている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン