”資産1兆円の男”として知られるスティーブ・コーエン氏が、仮想通貨とブロックチェーン関連企業に特化したヘッジファンドに投資をしていたことが明らかになった。13日にブルームバーグが関係者の話として報じた

 コーエン氏から投資を受けるヘッジファンドは、オートノーモス・パートナーズ。早い時期から仮想通貨の支持者だったアリアナ・シンプソン氏によって去年に立ち上げられた。一般目的貨幣として機能する仮想通貨や次世代の金融インフラを構築する企業に投資をしているという。米ベンチャーキャピタルのユニオンスクエア・ベンチャーズやコインベースのブライアン・アームストロングCEOなどからも出資を受けているという。

 投資を行うコーエン・プライベート・ベンチャーズは、コーエン氏の代わりにプライベート・エクイティーや長期投資を行っている。

 コーエン氏は、米経済紙フォーブスが出した「2017年ヘッジファンド・マネージャー報酬ランキング」で第8位に選ばれている。ただ2013年には同氏が率いるヘッジファンドのSACキャピタル・アドバイザーズが米国で証券詐欺で有罪になり巨額の罰金を支払った。その結果、コーエン氏は今年の1月まで外部資金の運用を禁止されていた。ただ、コーエン氏自身は罪に問われていない。先月、英国の規制当局はコーエン氏が英国でファンドを開くことを禁じる決定を下した