5月11日、イーサリアムのビーコンチェーン上の未確認の問題が発生し、約30分間にわたりトランザクションが停止した。

5月11日の午後8時15分頃、イーサリアムのコア開発者数名が、ビーコンチェーンがトランザクションの確認に問題を抱えているとツイートした。新たなブロックが提案可能であったが、未知の問題がそれらの確定を妨げていた。

同様の問題は3月15日に発生し、バリデーターの参加率が低かったため、イーサリアムの「シャペラ」アップグレードのテストネットバージョンGoerliが遅延した。このアップグレードは4月12日に成功裏に実行されている

ビーコンチェーンは、2020年に初めて立ち上げられたイーサリアムのオリジナルのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)ブロックチェーンだ。2022年9月15日には、イーサリアムの既存のプルーフ・オブ・ワーク(PoW)チェーンがビーコンチェーンと「マージ」し、ネットワークがより速く、より環境に優しいプルーフ・オブ・ステークのコンセンサスメカニズムへと移行を完了した

25分後、メインネットは再びブロックを確定し始め、イーサリアムのコア開発者であり、プリズマティック・ラボズ共同創設者であるプレストン・ヴァン・ルーン氏が「ファイナリティが回復した」とツイートした

ブロックチェーン分析プロバイダーBeaconcha.inのデータによると、イーサリアムのエポック200,552から200,554では、認証数が急激に減少した。

エポックとは、バリデーターがブロックが証明する32の「スロット」の期間のことで、通常は約6分24秒続く。

問題の原因はまだ明らかでないが、イーサリアムの開発者たちは問題が再発しないように調査しているという。

この事件の後、匿名のイーサリアムコンサルタントである@Superphizは、「クライアントの多様性」がファイナリティの喪失が短期間であった主な理由の一つであると指摘した。しかし、彼はまた、どのクライアントも33%以上のコントロールを持たなければ、ファイナリティの喪失は完全に回避されたかもしれないとも指摘した。

クライアントの多様性」は、ネットワークのバリデーターが利用可能なソフトウェアクライアントの数を指し、クライアント間の多様性が増すほど、バリデーターにとってネットワークはより安全で堅牢になる。