ビットコイン(BTC)のスーパートレンド指標が、週足チャートで「売り」シグナルとなった。これは過去の事例では、弱気市場入りの始まりを示してきた現象だ。

過去には「売り」シグナル後に77〜84%の下落

ビットコインの週足チャートでは、スーパートレンド指標が先週、緑から赤に反転し、弱気シグナルを示した。

スーパートレンド指標は移動平均線のように価格トレンドを追跡するもので、平均での真の値幅(ATR)を用いてトレンドの強弱を判定する指標だ。

今回の「売り」シグナルは、BTC/USDペアが日曜日に50週間移動平均線(MA)を下回って週足終値をつけたことで確定した。これは歴史的に強気市場の終わりを示してきた局面だ。

この2つの指標が同時に弱気転換した2018年と2022年には、それぞれ84%と77%の下落を記録した。

BTC/USD 週足チャート Source: Cointelegraph/TradingView

仮想通貨アナリストのビットコインセンサス氏は月曜日のX投稿で次のように述べた。

「週足のスーパートレンドが2023年1月(弱気市場の終わり)以来、初めて赤に転じた。確実とは言えないが、弱気市場の初期サインが出始めているかもしれない」

過去と同じ動きが繰り返されるなら、ビットコインは需要減退や米国の現物ETFからの流出が続く中、価格が7万5000ドル付近まで大きく下落する可能性もある。

センチメント指標は「さらなる痛み」を示唆

仮想通貨の恐怖強欲指数は100点中で11まで低下し、「極度の恐怖」領域に突入した。これは今年2月以来の水準だ。

この指数が同様のレベルに落ち込んだ過去の局面を分析すると、BTC/USDの今後のシナリオは2つ考えられる。

1つ目は、2021年のように一段安の後に史上最高値を更新するパターンだ。当時、指数は5月から7月にかけて「極度の恐怖」と「恐怖」を行き来し、その間にビットコインはさらに40%下落した後、11月に6万9000ドルの最高値をつけた。

アナリストのミルクロード氏は水曜日のニュースレター「短期的にはさらなる下落がある可能性が高いが、2〜3週間以内に反転が訪れる可能性が高い」と述べている。

「このセンチメント低下は、中期的な史上最高値更新を否定するものではない」
Crypto Fear and Greed Index. Source: CoinGlass

2つ目は、2022年のように本格的な弱気市場入りとなるケースである。2022年5月、恐怖強欲指数が「極度の恐怖」に落ち込むと、その状態は7月まで続いた。

この期間は2022年弱気市場で最も厳しい局面であり、ビットコインは6万9000ドルの最高値から1万5000ドルまで下落した。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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