日銀の黒田総裁は20日、フェイスブックの仮想通貨プロジェクト「リブラ」について記者の質問に答え、仮想通貨(暗号資産)が支払い手段として人々の信認を得ることができるのか注視したいと発言した

黒田氏は、リブラという個別の仮想通貨については報道などで承知しているものの「その内容については十分承知してないため、具体的なコメントは差し控える」としつつも、支払・決済手段としての仮想通貨全般について次のように述べた。

「支払・決済手段としての暗号資産については、価値を安定させることができるのか、技術的安定性が確保されるのか、マネロン(資金洗浄)のような諸規制への対応ができるのか、従来から議論がある。(中略)暗号資産が支払い決済手段として人々の信認を得ることができるのか、金融システムにどのような影響を及ぼしうるのか、内外の関係当局とも連携しながらその動向を注意深く見ていきたい」

リブラについては米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が20日、金融政策に与える影響は大きくないという見方を示している。

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