イタリア銀行は分散型台帳技術(DLT)を適用する新しい方法を模索しており、暗号資産市場(MiCA)規制の到来に備えている。イタリア銀行総裁イグナツィオ・ビスコ氏が2月4日、イタリアの金融市場協会Assiom Forexの会議で語った。

ビスコ氏は、DLTは国境を越えた取引の低コスト化や金融システムの効率化といったメリットをもたらす可能性があると述べた。DLTが金融の安定と消費者保護に貢献できる「分野を特定する必要性に着目している」という。

ビスコ氏は、仮想通貨市場を整理して、「生産活動や集団福利からリソースを流用する高リスクの商品やサービス」と「経済に具体的な利益をもたらすもの」を分離する規制を望むと表明した。

「後者の普及は、伝統的な金融システムで既に施行されているものと同様のルールやコントロールを開発することで促進することができ、代わりに前者は強く阻止されなければならない」

特に前者のグループの中で「本質的な価値を持たない仮想通貨」に言及した。

イタリア銀行は、技術や標準の枠組みを開発するために、欧州や世界レベルで取り組んでいるとビスコ氏は述べた。また、イタリア証券市場規制当局のCONSOBや経済財務省とも協力し、MiCAの「認可・監督活動」に着手している。