麻生太郎財務相は7日に開かれた参議院の財政金融委員会で「ステーブルコインは金融分野におけるイノベーションになる可能性がある」と発言した。音喜多駿議員の質問に答えた。

音喜多議員が、ステーブルコインに早急に対処すれば円基軸の世界を切り開いていけるとの認識から、日本政府が流通を支援するべきとの見解について質問したところ、麻生大臣は「サービス開始前に吟味と対処が必要」との見解を示した上で、「金融分野におけるイノベーションになる」と発言した。

ただ、マネーロンダリングの抜け穴になる可能性が最も高いとしながらも「送金手数料がかからない点で需要がある」と指摘。そのために利用者の安全性の担保が必要だとの見解を示した。

「オートバイが発明された時に、自転車の規制とエンジンの規制と両方ともクリアしたからオートバイは安全か、と。個々の技術的なものができても全体として使う時に安全かはわからない例と似ている」

さらに「ブロックチェーンについては日本が一番進んでいる」(麻生大臣)ことから、利用者保護と金融商品のイノベーションとのバランスを見ながら国際的な連携を進めていくことが必要だとした。