Satoshi Nakamoto氏の予言通り、トランザクションへの動的な手数料導入が始まる

Blockchain.infoによってアナウンスされた動的な手数料の導入によって、ユーザーはより高速にビットコインでの取引を行うことが出来る。2010年に、Satoshi Nakamoto氏も実はこう書いている―「手数料のかからない取引では、ブロックに到達するまで時間がかかるだろう」

取引の遅延は、長らくビットコインユーザーの関心事であった。遅延により、ビットコインネットワーク内に混雑を生んでしまっていたためだ。

Blockchain.infoは、同社のウォレットでの取引に動的な手数料の導入することを発表している。同社は、動的な手数料の導入により、ビットコインネットワーク利用者の数に関わらず高速で信頼性のある承認時間を提供できるとしている。

 

コインテレグラフは今回複数の専門家に、この動的な手数料がどのようなものなのか伺った。

 

プレッシャーの中生まれたアイディア

EC District CEO、Aleksandar Matanovic氏は次のように語っている―

 

「これは、昨今ビットコインネットワークが直面している、ブロックサイズを変えずにトランザクションの数が増加することで、遅延を引き起こす、という問題への対策だと私は考えています。ブロックサイズがオンタイムで増加するのであれば、動的な手数料をシステムに導入する必要はありません。つまりこれは仕方のないことだったと言えます。しかし、良い判断だったと言えるでしょう。時に良いアイディアとは、一見絶望的な状況の中大きなプレッシャーを受けて生まれるものです。しかし代わりに、ユーザーの取引が高速で行えるようにし、与えられた時間の中可能な限りコストが少なくて済むように、彼らは必要な時だけ、これを実行することを選択しました。私は他にもこの動的な手数料のシステムを導入する企業が出てくることを期待しています。ブロックサイズがどうあれ、私個人としては、手数料を固定したシステムよりもそういったアプローチの方が優れていると感じています」

 

Satoshi氏によって予言されていた

Ribbit.meのブロックチェーン研究者で、Expanse開発者であるChristopher Franko氏は次のように語っている―

 

「動的な手数料は、次のブロックにトランザクションが組み込まれるように手数料を可変式で徴収するようにするものです。これは手数料が高いほど優先順位が高くなるためです。承認が混雑している間は、手数料は混雑していない時に比べ、より高額になります。常により多くの手数料を払わなければならないような人もいたかもしれませんが、今はより簡単になり、誰でも平均的に”ほどよい”手数料を支払うだけで済むようになりました。しかしそれでも承認速度があまり早くなるとは言えません。

私も実際驚いているのですが、正直言って何故もっと早く動的手数料のシステムを導入しなかったのか疑問です。トランザクションがチェーンに素早く組み込まれると知っていれば安心できますから、これはブロックチェーンユーザーにとっては素晴らしいことです。他のarmoryなどのローカルなクライアントも、私も含めてCoreのチームは既に動的な手数料をシステムに導入していると信じていました。(私もarmoryユーザーです)armoryは既にこれを導入しているため、トランザクションが承認されるまで1、2ブロックも待つことは稀です。時々平均より手数料がやや高くなることもありますが、私は満足しています」

そして次の内容が、Satoshi氏が2010年に言及するべくして言及した内容である―

 

「現在、手数料の支払いはpaytxfeeによるスイッチングによって手動でコントロールされています。ソフトウェアに自動的に直近のブロックに手数料を支払うべきかどうか確認させることは非常に簡単です。処理限界への到達まではまだまだかかりますし、まだ必要はありません。まずはとにかく手動でコントロールし成り行きを見守ることが良策だと考えています。そして限界に到達したとしてもそれは大した問題ではありません。手数料が無料であるということは、それだけブロックへの到達まで時間がかかるようになるというだけのことなのです」

 

 ― Satoshi Nakamoto (2010)

 

動的な手数料の導入は現在まだ開発中のものだが、その影響の波は、時間が経つにつれ、確実に業界内でも広がり始めている。


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