アニモカ・ブランズのメンバーシップネットワークでありメタバースプロジェクトであるモカバース、仮想通貨取引所クーコイン、Web3ウォレットのハロウォレットは、仮想通貨取引、分散型金融(DeFi)、ゲーミング、ソーシャルファイ(SocialFi)の各セグメントを横断するユーザーナビゲーションを合理化するために提携した。

2月16日の発表によると、この提携はモカバースの移転不可の非代替性トークン(NFT)であるデジタルアイデンティティ「モカID」、クーコインのユーザーアカウント、ハロウォレットのジェネシスメンバーシップパスを組み合わせ、「オンチェーンアイデンティティを再定義し、Web3領域の成長を促進する」ことを目指す。

クーコインの広報担当者はコインテレグラフに対し、仮想通貨取引、デジタル・コレクタブル、DeFi、メタバースなどのWeb3サブエコシステムは「ある程度独立して運営されている」と述べる。

「ユーザーはこれらのサブエコシステム間で利益を享受することが難しいと感じている。例えば、取引所で活動的なユーザーがNFT、メタバース、DeFiエコシステムで同等の利益を享受できないことがある。これはWeb3世界のユーザーにとっての悩みの種だ」

この取り組みは、クーコイン、モカバース、ハロウォレットのユーザー間でクロスプラットフォームのアイデンティティリンクを確立することで、この問題を解決しようとしている。

アニモカ・ブランズの共同創設者であるヤット・シウ氏は、この取り組みが「ユーザー体験を統一し、エンドユーザーがサービスにアクセスし利益を得ることをより簡単にする」と話す。異なるウォレットでのアイデンティティ層の使用により、提携各社が提供するサービスの協力と統合が可能になると彼は説明した。

「実質的に、これらのサービスのネットワーク効果をお互いに共有しており、これによりエコシステムが拡大し、業界全体での共有価値が増大する」とシウ氏は付け加えた。

シウ氏はまた、この統合がネットワーク効果を増幅し、コミュニティ所有のモカIDの分散性により、モカバース、そのパートナー、ユーザーにとっての価値を高めることが期待されると説明した。そのような枠組みは、特にソーシャルファイ、DeFiにおいて、そしてGameFi、教育および金融分野にまで及ぶコミュニティ所有のネットワーク全体でのイノベーションと成長を促進すると予想される。

クーコインは、この提携がWeb3エコシステムや資産タイプにわたるユーザーにとって「より大きな」クロスプラットフォーム価値の業界事例になることを期待している。

2023年9月11日、アニモカ・ブランズはモカバースの開発を加速するために2000万ドルの資金調達を発表した。当時、シウ氏はこのプラットフォームが「他の分散型組織のデジタルアイデンティティ、評判、ロイヤリティシステムとして機能する」と強調した。

一方、クーコインウォレットは2023年4月にハロウォレットにリブランドし、分散型ウォレットとしての焦点から、より広範なソーシャルファイ・エコシステムをサポートするプラットフォームへと拡大した。

モカバースのガバナンスビジョンと同様に、ハロはソーシャルファイエコシステムのガバナンス権を、分散型自律組織(DAO)を通じて徐々にコミュニティに移譲することを目指している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン