分散型金融アーキテクトのアンドレ・クロニエ氏は26日に公開されたMediumの投稿で、2023年のファントム(Fantom)エコシステムの目標と優先順位をあらためて示した。これまでにヤーン・ファイナンスやKeep3rV1などのプロトコルを作成したクロニエ氏は、DAG(有向非循環グラフ)エコシステムを監督するファントム財団とファントム・オペレーションズの両方のボードメンバーとしてのポジションを受け入れたことも明かした。

「今後12ヶ月間の我々の包括的な目標は、他のレイヤー1ソリューションと差別化しながら、DApps(分散型アプリ)開発者が持続可能なビジネスを構築するための環境を作ることにある。」

クロニエ氏の2023年におけるファントムのロードマップのキーポイントは、ガス(手数料)マネタイゼーションだ。ガス・マネタイぜーションとは、開発インセンティブとして分散型アプリケーション、つまりDAppsのレベニューシェアを可能にすること。さらに、ファントムのDAppsは、ガス補助金によって、ウォレットがガス料金を自ら支払う必要なくやり取りができるようになる。「ユーザーは(オンボーディング時に)FTMを持っている必要も、FTMについて知っている必要もない」とクロニエ氏は説明した。

「ガス改革」の他の分野には、スマートコントラクトと外部所有アカウントの区別をなくし、誰もが取引を開始し、ガス代を支払うことができるようにすることも盛り込まれた。FTM以外のトークンも、プロトコル上のガス料金として使用できるようになる。

新しい開発に関しては、ファントム仮想マシンと新しいストレージ機構の構築に注力する予定だ。プロトコルの財務管理については、クロニエ氏は次のように書いている。

「公的に伝えられているように、現在の経済情勢を考えると、特に2018年と比較すると、我々は非常に持続可能で健全な状態にある。これはようやく、私たちの存在に対する一つの脅威を、あまり気にする必要がなくなったことになる」