米司法省の動きを受け、連邦裁判所はセルシウス元CEOのアレックス・マシンスキー氏に関連する銀行口座と財産の凍結を命じた。
2022年9月5日にニューヨーク南部地区連邦裁判所に提出された文書によれば、裁判所はマシンスキー氏の資産に関連する差し押さえ命令の要求にサインした。司法省は、ゴールドマン・サックスとメリル・リンチにある持株会社名義の口座、およびマシンスキー氏名義のファースト・リパブリック・セキュリティーズ、ソファイ・バンク、ソファイ・セキュリティーズの口座を凍結できる。
マシンスキー氏とその妻クリスティーン氏が2021年に購入したテキサス州オースティンの不動産も命令に含まれている。この家は、セルシウスが2022年7月に破産申請を行った頃から1年以上売りに出されている。
マシンスキー氏は、2017年に仮想通貨レンディングプラットフォームのセルシウスを共同設立し、2022年9月にCEOを辞任した。当時、彼は自分の役割が、ユーザーが「厳しい財政状況」に直面している中で「ますます邪魔なものになっている」と述べた。同社は既に、未登録の証券を提供しているとして、州および連邦の当局からの標的となっていた。
2022年7月、米国当局はマシンスキー氏を逮捕し、同氏がセルシウスの投資家を誤解させ、ユーザーから数十億ドルを詐取したと告発した。彼はすべての罪に対して無罪を主張し、一定の制限(電子監視や、事前の承認なしに1万ドル以上を引き出す、移動することなど)の下で4000万ドルの保釈金で釈放された。
米商品先物取引委員会(CFTC)と米証券取引委員会(SEC)は、両方とも2022年7月にマシンスキー氏に対して民事訴訟を起こし、元CEOが刑事および民事の告発を受ける中でセルシウスとの和解を発表した。連邦取引委員会も、セルシウスがユーザーを「欺いた」として47億ドルの罰金を科したが、破産手続きの一環としてプラットフォームが資産を使用できるように判決を保留した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン