米国のビットコイン投資会社アダマント・キャピタルは6日、2012年のビットコイン市場の動きから今後ビットコインは6800~7680ドルで推移するという予測リポートを発表した。
ビットコインは過去12日間ほどで7000ドル~8300ドルのレンジで推移。もし放物線を描く上昇が続けば今月中にも1万1000ドルを突破し、7月ももっと上昇するはずという見方もあると指摘しつつも、アダマントは2012年と同じようなレンジ相場になるかもしれないと分析した。
アダマントが注目したのは、投資家心理を示す1つの指標である「ビットコインの相対未実現損益(Relative Unrealized Profits & Losses)」だ。
(出典:Adamant Capital「ビットコインの相対未実現損益」)
ビットコインの相対未実現損益は、ビットコイン所有者による損失と利益の総数を示している。50%以上でGreed(強欲)、30~50%がOptimism/Denial(楽観と否定)、0~30%がHope /Fear(希望と恐怖)、マイナスはCapitulation(降参)と考えることができる。
最近のビットコイン強気相場は、「降参」から「楽観」まで一気に上昇しており、この上昇幅が2012年と似ている。
2012年6月に6ドルだったビットコインは8月に16ドルまで急騰。相対未実現損益のチャートでは181日間で82%上昇した。その後ビットコインは、最初に7ドルまで下落し(80%のパラボリックリトレース)、10ドル~13ドルのレンジ相場が5ヵ月続いた。
一方、現在の強気相場における相対未実現損益は、167日間で87%上昇。アダマントは「もし最近つけた9000ドルを天井とし(この保証はもちろんないが)、2012年の調整の歴史が繰り返されることになれば、最初のクラッシュ後にビットコインが6800ドルと7680ドルのレンジ(27-44%のリトレース)で推移することになるだろう」と予測した。