暗号学者で「仮想通貨の父」とも呼ばれるアダム・バック氏は11年ぶりに動かされたビットコインは、サトシ・ナカモトによるものではないと考えているようだ。

バック氏は20日、「みんな落ち着く必要がある」とツイートした。

「サトシがコインを売っていたなら、きっと彼は最も最近にマイニングしたコインを売るだろうし、最も匿名性の高いものを売るだろう」

冬眠状態だったビットコインの移動

事の発端は21日に、ビットコイン誕生の1ヶ月後に3654ブロックで作成された50BTCが2つのアドレスに動かされたことだ。

長年にわたって、ビットコインのホワイトペーパーを発表したサトシ・ナカモトが誰であるかは多くが明らかにしようとしてきた。

アダム・バック氏はビットコイン採掘に採用される「プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work, 略称PoW)」という仕組みの原型をつくったことで有名な暗号学者。97年に発表した「ハッシュキャッシュ」論文がサトシ・ナカモトに引用されたことから「仮想通貨の父」の一人と呼ばれる。

ただの古いマイナーの動き?Patoshiとの関連は

バック氏はビットコイン誕生の初期に約110万BTCのマイニングを行った「Patoshi(パトシ)」と呼ばれる人物の可能性についても言及。あるブログ記事ではこのパトシがサトシ・ナカモトなのではないかと予測している。

しかしバック氏はブログ記事については「推測に過ぎない」と否定。以下のようにコメントした。

「おそらくサトシは人々が思っているよりもコインの保有量は少ない。次もランダムにアーリーマイナーが間違って晒されることになるだろう」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン