仮想通貨の父と呼ばれるアダム・バック氏は、ルーマニアで開催された仮想通貨会議で、ビットコインよりアルトコインを生成するほうが利点があると述べた。10月21日にフォーブスが報じた

バック氏は、5年前に公開されたビットコインのサイドチェーンに関する「Enabling Blockchain Innovations with Pegged Sidechains(仮訳:サイドチェーンでブロックチェーン改革を可能にする」の共同著作者で、ビットコインのサイドチェーンはアルトコインに対して相当の利点があるとの概念を初めて表現した研究者だとされる。

今回の会議では、バック氏は、サイドチェーンの提案からすでに5年が経過しているが、依然ビットコインのサイドチェーンは長期的にはアルトコインの魅力を減少させると考えるとしている。

しかし、現時点ではアルトコインの経済的なインセンティブが、サイドチェーンのシステム開発のモチベーションを上回っていると説明した。そのため、アルトコインに様々な機能が加えられている。しかし「アルトコインの歴史では機能を持たないものがほとんどだ」と述べた。一方でビットコインのサイドチェーンの経済的なインセンティブが低いことが課題だとした。

サイドチェーンを現在より改善すれば、なんらかの変化がみられるだろうとしている。

バック氏はまた、自身の概念はサイドチェーンだけに当てはまるものではなく、スケーラビリティソリューションのライトニングネットワークなど、ビットコインのすべてのセカンドレイヤーソリューション構築にも当てはまるとしている。しかし、現在のサイドチェーンソリューションは安全性または信頼がまだ十分でないと認めている。

ブロックストリームの数学者のアンドリュー・ポールストラ氏は、同概念は、「ゼロ知識証明(ZKRP)の最前線をいくもので、よりよいサイドチェーンを可能にすると表現している。しかしこういったものの導入に関しては、開発にまだ数年必要な可能性があるとしている。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版