ビットコインは、すでに世界的な現象となっている次世代のデジタル通貨だ。高いレベルのセキュリティと匿名性を念頭に置いて開発され、近い将来、紙とコインをベースにしたお金の代わりになる可能性があると唱えられている。

不動産業界は購買者が、ビットコインで不動産を購入できるようにすることで、この新たなトレンドを活用している。

1. 米フロリダ州マイアミ

マイアミの男性は最近、コーラルゲーブルズ(マイアミ近郊にある都市)で自宅を売却した際、ビットコイン(約1600BTC≒取引時約6.8億円)での支払いを受け付けニュースとなった。

ビットコインはすでに数年間もの間マイアミの不動産市場の一部を担っている。2009年にビットコインが誕生して以来、技術に精通した不動産業者、投資家、バイヤーはすぐに新しい暗号通貨を受け入れた。

この地域の不動産業者は南フロリダ、特にマイアミはビットコインにとって理想的な市場であると確信している。ビットコインでの不動産購入を可能にすることで、アジア、カナダ、南米など世界中のバイヤーや投資家を引き付けている。

2. ドバイ(アラブ首長国連邦)

成長するビットコインのトレンドを利用しているのはアメリカだけではない。マン島の拠点を置くデベロッパーは最近、3.3億ドル(約3700億円)で開発する共同住宅商業兼用ビルについて、ビットコインでの物件購入を受け付ける。ワンルームアパートで33~BTC、1LDKで54~BTCから購入することができる。

3. 米ニューヨーク

ニューヨークの投資家や不動産業者は、ビットコインこそが将来の道だとさえ信じている。例えばマンハッタンに拠点をおくマグナム・リアルエステート社は、最近改装されたマンションの前金および購入金としてビットコインを受け入れている。

ニューヨークにはすでにビットコインが利用可能な家やアパートが存在している。商業用施設がそれに倣うのも、やはり時間の問題だと考えられる。

4. カリフォルニア州タホ湖

人気の休暇先であるタホ湖はビットコインを受け入れている。あるバイヤーは、ビットコインで約5700平米の不動産を購入した。この未開発の物件は、2739 BTC(当時160万ドル)で売却され、2013年時点で最大のビットコインによる不動産取引となった

5. バリ島(インドネシア)

バリ島でも多くのビットコインによる不動産取引が行われている。例えばあるバイヤーは過去に、バリ島のヴィラ購入に、800BTC以上を費やしている。一方で、居住用の不動産代理店やバイヤーはビットコインを使ってバリ島で不動産を購入することに慣れているが、商業用または工業用の物件ではまだ例がない。