ビットコインは22時間ほどで44800ドルから50000ドルへと一気に回復した。これには3つの理由が考えられる。
低い資金調達率とスクエアによる1億7000万ドルのビットコイン購入、スポット市場の安定化だ。
資金調達率の低下
今回の反発前にバイナンスやバイビット、ビットフィネックスなど主要な先物取引所全体でビットコインの資金調達率は0.01%まで低下していた。一方で、4万ドルから58000ドルという史上最高値に上昇した際には資金調達率は常に0.1%を超えていた。

この資金調達率が高いということは、市場でロング(買い)が多数を占めすぎており、上昇基調が膨らみすぎていたことを意味する。そのためビットコイン価格が短期間で急落するロングスクイーズを引き起こすリスクが高まっていた。
資金調達率が0.01%に下落したことでロングスクイーズのリスクは大幅に低下した。もし新たな上昇トレンドが始まれば、持続的な上昇につながるだろう。

スクエアのBTC購入
24日に米モバイル決済大手のスクエアが1億7000万ドル相当のビットコインを購入した。同社は2020年10月8日に5000万ドル相当のビットコインを購入しているが、これをさらに買い増した。前回購入時にスクエアのCFOであるアムリタ・アフジャ氏は「ビットコインが将来、よりユビキタスな通貨になる可能性を秘めている」とビットコインへの期待を示していた。
今回の追加購入は同社が長期的にビットコインが上昇すると自信を持っていることを示すものだ。
ビットコイン価格は2020から大幅に価格が上昇しており、さらなる機関投資家の参入も見込めるだろう。
スポット市場の安定化
ビットコインが下落した際に、コインベースなどの仮想通貨取引所のスポット価格は先物取引所よりもはるかに安くなっていた。
例えば2月23日に、コインベースでビットコインは先物取引所よりも600ドルほど安い44800ドルで取引されていた。
ただ、ビットコイン価格が44800ドルから48000ドルまで回復した際に再テストで下落する可能性も指摘されていた。韓国カカオ子会社のグラウンドXでディレクターを務めるジョン・チョー氏は下落した際に次のように話している。
「予想はしていたが、こんなに早いとは思わなかった。ここから反発すれば理想的だ。しかし調整のサポートとなるいくつかのエリアに注意が必要だ。最高値から30%の調整である40000〜41000ドルに注目している」
ビットコイン価格は現在5万ドルを回復しており、これによってチョー氏が指摘するような弱気の再テストと、さらなる下落の可能性は小さくなっている。
短期的にはビットコインが50600ドルより上の価格帯を維持できれば、次のレジスタンスである56000ドルに向けて上昇する可能性が高まる。
強気相場では今回のような調整は何度も見られている。2017年の強気相場の際にも20〜40%ほどの調整は9回も起きている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン