イーサリアム(ETH)の価格は440ドルから470ドルのレンジで動いている。そして、それは2017年12月にみられた値動きと似た動きをしている。当時、仮想通貨相場は信じられないほど強気となっており、ETHはすぐに1,400ドルまで急騰した。
2020年では、一部の投資家は、いくつかのオンチェーンおよびテクニカル的な指標が前回2017年の強気相場でみられたレベルと一致しているため、同様の結果が生じる可能性があると考えている。
2017年12月10日のETH価格は450ドルで、ETHが史上最高値に達するまで34日しかかからなかった。この価格急騰の前、ETHは2週間近く値動きの変動はすくなかった。もし2017年と同様のことが起こるならば、オンチェーン上の指標やデータから判断するに、それが近いうちに発生する可能性がある。

最近の値動きが、17年後半のような強気市場となると投資家がどのように期待したかに注目してみよう。価格は重要な指標だが、ネットワークの使用量や取引高についても見てみる必要がある。

上のグラフをみると、最近の1日平トランザクションの総額は19億ドルを示しており、前月から46%増加している。ETH価格の上昇がこの変化をもたらしたとみられる。同じ動きは2017年後半にも起こっている。

2017年11月にイーサリアムネットワーク上でのトランザクションおよび転送された1日の平均額は、8億3000万ドルだった。12月に入ると、この指標は20憶ドルを突破するまで上昇した。現在のETHを巡る強気シナリオを補強する可能性がある。
ネットワークアクティビティをより正確に測定するには、アクティブアドレスの数も分析する必要がある。アクティブアドレスの数はアクティブユーザーの数として解釈されるべきではないが、ネットワークの使用量に関する信頼性の高いデータを提供する。

11月のデータは、前月のピークである1日あたり55万のアクティブアドレスを繰り返していいるようだ。今回は、2017年後半よりもはるかに高いレベルにあるようだ。
もちろん、分散型金融(DeFi)やスt-ブルコインの利用が増加したというのも考慮する必要がある。イールドプールや分散型取引所(DEX)は、数万のアクティブアドレスやトランザクションを担っている。

当然のことながら、2017年11月のデイリーアクティブアドレス数は20万であり、現在の数を大幅に下回っている。それにも関わらず、年末までにその数は最大50万にまで上昇している。
オンチェーン分析は現在の状態に十分近い可能性はあるが、価格の値動きは取引高にも大きく依存する。結局のところ、取引高は必ずしもネットワークの利用と直接関係するわけではない。

現在の1日の平均取引高は13億ドルとなっており、前月から50%増加している。このデータには分散型取引所が含まれていないため、このデータは注目に値するだろう。

現在のETHの取引高は、17年12月に記録したレベルと同じ水準となっていることがわかるだろう。
現在のデイリーアクティブアドレス、トランザクション、および取引高は、ETHが450ドル近くで取引されていた17年後半の期間と一致している。
このため、アナリストが1400ドルへの急騰が今後数週間以内に起こる可能性があると考える理由となるだろう。
分散型金融(DeFi)への熱狂は、2017年のICO(イニシャル・コイン・オファリング)で見られたものと同様の流入を生み出すのに十分だろうか? それとも、強力な上昇を支えるのは、機関投資家や大口投資家だろうか。
ことわざにあるように「歴史は繰り返されないが、しばしば韻を踏む」ということを覚えておく必要があるだろう。
ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。