新しい調査によると、ビットコインは今年、既に2020年全体よりも多くの電力を消費している。

ブルームバーグによると、年末までにビットコインネットワークは91TW/h(テラワット時=1兆ワット時)を消費すると推定され9月には2020年全体の67TW/hを既に消費している。

正確なエネルギー消費量の数値は変動しており、正確に推定するのは容易ではないが、それが増加傾向にあるのは明らかだ。ケンブリッジのビットコイン電力消費指数は現在、BTCが年末までに95.68TW/h消費すると推定している。これはフィリピンの電力消費量とほぼ同じだ。

サイエンス・ダイレクトによる別の研究では、電子廃棄物という別の問題も浮き彫りになっている。電子廃棄物とは、廃棄されたコンピュータ機器や電子機器のことだ。研究によれば、ビットコインネットワークで1つのトランザクションあたり、272グラムの電子廃棄物を生成すると推定されている。こういった廃棄物は古いマイニング設備から出てくるという。

ビットコインのマイナーは「寿命の短いハードウェアを増加させ、世界の電子廃棄物を悪化させる懸念がある」と指摘している。2021年5月時点で年間の電子廃棄物の生成量は計30.7キロトンであるとしているが、仮にビットコイン価格の上昇があれば、64.4キロトンの電子廃棄物を生成する可能性があるという。