8月2日に仮想通貨(暗号資産)ビットコインとイーサ(ETH)はわずか数分でそれぞれ13%、21%急落した。ビットコインは12000前後から10550ドルまで下落し、この際には10億ドル以上の先物契約が清算された。

(出典:トレーディングビュー BTC/USD1時間足チャート)

この突然の清算の背景には2つの理由が考えられる。一つ目が仮想通貨市場のボリュームは週末に低下する傾向があること。2つ目は市場はロングや買い手に大きく振れていたことだ。

(出典:Coin360 8月3日 午前7時35分)

大量清算の週末再び

仮想通貨市場では週末に大規模な清算が行われる傾向がある。取引をしているトレーダーが少ないことから、流動性が低下する。取引量の減少は仮想通貨市場が脆弱になるため、大規模な価格変動につながる。

たったひとつの大規模な清算が、次々と大きな清算につながる可能性があるため、週末の大量生産が発生する。例えばロング契約が清算されると、買い手は市場で売らざるを得なくなり、売り圧力が発生する。

何億ドルものロングが清算され始めると、ビットコインとイーサが急落を始めた。ビットコインは15分で12000ドルから10550ドルに、イーサは417ドルから300ドルまで下落した。

しかし、こうした大量清算は過去5ヶ月に何度も起こっている。最も大きなものは3月13日のブラックサーズデー(暗黒の木曜日)に10億ドル相当の清算が発生したことだ。同様に5月11日の半減期の直前にはビットコイン価格は8100ドルまで下落し、大量清算があった。

BTCとETHは買い手に振れる

ここ数日、特にビットコインが11000ドルを超えて急騰した後に、仮想通貨市場は買い手側に大きく振れていた。ビットコインとイーサの資金調達率(ファンディングレート)は、長期的には維持できないレベルに近づいていた。

ビットメックスやバイナンス先物などの先物取引じょは、市場のバランスを取るために「資金調達」と呼ばれる仕組みを採用している。これは市場参加者の多くがロング契約を保有しているとき、ショート保有者はインセンティブを得ることができる仕組みで、逆にショート保有者が多い時はロング側にインセンティブがある仕組みだ。

実際に、下落前のビットコインの資金調達率は0.0721%前後で推移していた。ビットコインの資金調達率の平均は0.01%のため、市場ではロングが圧倒的だったことがわかる。

こうした市場の不均衡はイーサではさらに悪化していた。イーサの資金調達率は0.21%で、かなりの強気バイアスがかかっていることがわかる。しかし清算後のイーサの資金調達率は0.19%だ。ビットコインとは異なり、イーサのロングはまだ残っていることを示唆している。

(出典”:スキュー「主要取引所のイーサの資金調達率」)

アムステルダム証券取引所のトレーダーであるマイケル・ファン・デ・ポッペ氏は以前、イーサが300ドルまで下落すると予想していた。

「ETHが300~320ドルになるのを見てみよう」

現在、ビットコイン価格は11300ドル付近のサポートレンジを推移しており、

金曜日の終値が11630ドルであり、月曜日にはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のギャップが出現する可能性から、今後数日は横ばい推移すると想定される。

デ・ポッペ氏は最新のテクニカル分析で「強気のシナリオは、ビットコイン価格を保持するために重要価格は11300~11400ドルだ」としている。

一方で中期的にはビットコイン価格の動向には楽観的な見方が強まっている。ビットコインが価格が史上最高値を更新するかどうかという質問に対して、スパルタン・ブラックのケルビン・コー氏は次のように述べている

「間違いなく、ビットコインは過去3回のサイクルのそれぞれで過去最高値を更新した。今回も例外ではない。希少効果や半減期、そして多くの資本が仮想通貨に入ってくることは間違いないだろう。」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン