初のDeFi価格バランサーとして知られるブロックチェーンスタートアップのPeanutが、分散型取引所の採用を加速させて変動損失を解消するべくプレセールとパブリックセールにおいて650万ドルを調達した。

PeanutはDEX(分散型取引所)における2つの主な問題である「流動性プロバイダーの変動損失の最小化」、および「トレーダーのスリッページ削減」を解決することを目指している。

PeanutのCEOであるAlex Momotは次のようにコメントしている。

「DEXの人気の高まりにより、その取引量は2020年8月以来4倍に成長し、2021年1月には600億ドルに達しました。しかし、変動損失とスリッページがあるがゆえに、新規ユーザーにとっては分散型取引所を用いるのは未だにハイリスクだといえます。

当社のミッションは、DEXを通じて分散型金融の人気を更に加速させ、最高クラスの技術で参入障壁を下げることでユーザー体験を向上させることです。」
 

Peanutとは

Peanutは、2015年にAlex Momotにより創設されたブロックチェーンサイバーセキュリティ企業であるRemme社が開発したDefiで、デジタルアイデンティティ管理に関連する複数のソリューションが搭載されている。チームは現在20名のフルタイム従業員を抱えており、今後に向けて開発、品質保証、およびマーケティング部門を拡大していく計画だという。

Curve Financeとの提携

2021年1月、PeanutはCurve Financeとパートナーシップを結ぶという大きなマイルストーンを成し遂げた。Curve Financeは2021年2月現在、合計預かり資産でトップの地位に君臨するDEXである(DeFi Pulse調べ)。

CurveのCEOであるMichael Egorovは次のようにコメントしている。

「DEXとCEX(中央集権型取引所)双方のプラットフォームにおける流動性を活用することで価格のバランスを取るのは非常に良いアイデアであるし、またとても将来性があります。PeanutがCurveで行っていくテストがどのような結果になるのか、それを見るのがとても楽しみです。」

Curveの取引ペアにおけるトークンの価値を平等化するというユニークな手法に加えて、Peanutはスリッページやトークン価値の変動からCurveユーザーを守る一段階上の保護施策を導入している。

仮想通貨市場のボラティリティが高いこと、画一的な取引プラットフォームが存在していないこと、また特定のアセットについての需要や供給が動的に変化するといった背景から、仮想通貨のトレーダーは、往々にしてネガティブな要因のひとつとしてスリッページを経験することになる。

Curveは独自の公式を用いて取引ペアのアセットの価値を決定し、これによりスリッページからユーザーを保護している。また、PeanutのプロトコルをCurveと統合させることでスリッページによる悪影響や変動損失のリスクを軽減することが可能となる。Peanutが運用するアセットは2段階のプールシステムを取っており、極めて大きな注文を行う場合でもその影響を一時的かつ瞬間的に抑えることができる。

Peanutの仕組み

Peanutは一連のスマートコントラクトで構成されており、それぞれの取引の後に人的労力を必要とせず価格調整を行うことができる。マルチレベル構造を採用しているため、活発な取引が行われている最中でもDEXにおけるスリッページを最小化することが可能だ。Peanutを利用することでLP流動性の90%は直接DEXプールに向かい、残りの10%はPeanutプロトコルにて価格バランサーとしての役割を担うこととなる。

大きな買い注文/売り注文が入ると同時に、Peanutのプールは自動取引を2つのレベル(その他のDEXとCEXなど)において行う。

なぜPeanutなのか

ピーナッツにはふたつの空洞があるように、Peanutプロトコルは流動性プロトコルのプロバイダーのアセットを2つのバッグに分割する。この場合の比率は、Uniswapやその他のDEXにおける流動性提供に用いられる90%と、DEXとCEX間において自動でマルチレベルの価格調整を行い価格のボラティリティリスクを軽減するのに用いられる10%となる。

次の段階に向けて

パブリックセール後、Peanutはチームを劇的に拡大し、新たな機能のリリースを加速させると共に、アルゴリズムの改善を続けるための調査や開発に時間を割いていく所存だ。

主なDeFiプレイヤーとのパートナーシップについての詳細は、2021年の第2〜第3四半期に公開される予定。