金融と医療はブロックチェーン技術をうまく適用することのできる代表的な分野であり、関連する多くのプロジェクトが登場してきた。また、両分野を同時に活用して、金融・医療両方を含む保険分野にブロックチェーン技術を導入しようとする方法も存在する。MTPはその活動の軸として、そのような方法を利用しようとしている。
MTPはインシュアテック企業「ZIKTO」による、主要保険ブロックチェーンのリバースICO(イニシャルコインオファリング)プロジェクトである。「ZIKTO」社はもともとウェアラブル医療デバイスのメーカーだが、ブロックチェーン業界の先駆者の1つでもあり、ブロックチェーン業界がまだ発展する前の昨年2月から政府主導のブロックチェーン コンバージェンス サービスに参加している。このコンバージェンス サービスには、SKテレコム、コインプラグ、デイリーインテリジェンスが協力している。
ZIKTOがブロックチェーン業界に参入したのは、この政府事業が理由だった。医療分野において最もブロックチェーン技術を活かせるのが保険であると、その価値を認識したためだ。MTPの金庚泰共同社長は、「保険はブロックチェーンをベースとしたスマートコントラクトを最も活用できる分野である。最近の保険請求サイクルはますますスピードが増しており、スマートコントラクトのような自動化された機能が必要とされている」と述べ、「保険はもはや伝統的な業界ではない」と強調する。
保険ブロックチェーンとは?....MTPは保険会社、保険契約者、関連サービス開発業者の間のブロックチェーン ネットワーク上にトークン経済を構築する、保険エコシステムを夢見る。保険契約者は個人データを提供することでMTPからトークンを受け取り、保険会社やサービス開発者はこの共有データを利用して保険商品を開発することができるようになる。それは、個人がそのデータに対する正当な対価を受け取り、企業が仲介者なしに低コストでデータを収集するための枠組みである。また、中央管理公共データや生きたデータベースのデータ量を増やし、相対的に検証を行いやすくする計画もある。
MTPはその目標を達成するために、ユーザーのセキュリティを最優先事項とする。エコシステムが成長した時には、全ての参加者が最大化されたデータから利益を受けることができるからだ。金共同社長は、「ZIKTOとの既存の提携関係を基礎として初期段階のエコシステムを構築する予定」と話す。「保険会社はMTPを利用してデータ収集コストを削減するが、その代りにより良いサービスを提供できるようになる。顧客はこのエコシステムに参加したがるだろう」と延べ、次のように付け加えた。「トークンの価格を使ってユーザーを引き付けるつもりはない」
利便性の高いブロックチェーンサービスを目指して...「プラットフォームをKlaytnに変更する理由」MTPのもう1つの目標は、利便性の高いブロックチェーンサービスを作り、ユーザーがブロックチェーンベースのサービスプラットフォームを快適に使えるようにすることだ。そのためMTPは、プラットフォームをイーサリアムからKlaytnに変更した。金氏は、「契約のためのユーザーの待ち時間は最大で10秒」と話す。また、「イーサリアムは取引処理スピードが遅すぎるため、ユーザーの利便性のためにプラットフォームを変更する必要があった」と述べた。イーサリアムが1秒間に処理できる取引量(TPS)はおおよそ15~20件である。そのメインネットはまだリリースされていないものの、KlaytnのTPSは約1500件になると言われている。
MTPは、先週火曜に発表されたKlaytnの保険分野向けDAppパートナー8社の内の1つに加わる。金氏は、「現在のブロックチェーンサービスの最大の問題は、普通のユーザーが使いにくいこと」と言い、「Klaytnのパートナーになった理由は、このプラットフォームが電子ウォレットや秘密鍵などの参入障壁を取り除こうとしているため」と続けた。また金氏はKlaytnのビジネス哲学である「分散化」について、パートナーシップを確保する方法と幾分相殺関係にあるとも答えた。Klaytnは既存ユーザーを抱えるリザーブICOプロジェクトを中心に、DAppパートナーを獲得しようとしている。「KlaytnがDAppを集める方法は多少中央集権的になったが、ユーザー数が増えれば、より分散化することになる」と金氏は言う。
MTPは今後も提携プラットフォームを使ったブロックチェーン技術を通して、保険業界をリードし続けるだろう。「保険とブロックチェーン技術は互いに密接に結びついている」と金氏は言い、次のように希望を述べる。「私たちは変化の最前線で、保険会社と保険契約者の双方が満足し、保険会社でなくても誰もが保険サービスを開発することのできる世界を作りたい」
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