プライバシー・ファーストのオンチェーン金融を切り拓き、数兆ドル規模の市場を開放へ

 ゼロ知識(ZK)技術を基盤とするオンチェーン金融のプライバシー特化型分散型取引所(DEX)「Grvt(グラビティ)」は、本日、シリーズA資金調達ラウンドにおいて1,900万ドルを調達したことを発表しました。本資金調達により、Grvtは金融の未来におけるグローバルなモデルケースとしての地位を強化し、プライバシー脆弱性、セキュリティ、スケーラビリティ、アクセス性といった業界の長年の課題に取り組むことで、分断されたオンチェーン金融エコシステムを変革する使命を加速させます。

ウォール街がブロックチェーン技術を取り入れる中、次なるグローバル金融の章はオンチェーン上で描かれています。2025年8月、イーサリアムのオンチェーン取引量は3,200億ドルを超え、2021年半ば以来の最高水準に達しました。また調査によれば、DeFi市場は2025年の323億6,000万ドルから2034年には1.5兆ドル超へ拡大すると予測されています。

しかしこの潜在力は、分散型プラットフォームにおける深刻な課題により未だ十分に引き出されていません。大口取引を狙うフロントラン(「ホエールハンティング」)やMEV攻撃による年間数十億ドル規模の損失、スマートコントラクトの脆弱性、パブリックチェーンにおけるコンプライアンス障壁、断片化したエコシステム、一般ユーザーにとっての使いにくさなどがその一例です。

Grvtは、この課題を克服できる唯一のプレーヤーとして、先行優位と強固な技術基盤を確立しています。今回のシリーズAラウンドは、Grvtの基盤技術パートナーであるZKsync、アブダビ拠点の資本市場インフラ投資会社Further Ventures(昨年12月に戦略投資ラウンドを主導)、検証可能なクラウドプラットフォームEigenCloud(旧EigenLayer)、そして世界2.3Bドルを運用するベンチャーキャピタル500 Globalによって共同主導されました。

調達資金の大部分は、利回り創出型商品、プライバシー保護インフラ、強固なステーブルコイン事業(クロス取引所型ボールトやRWA統合を含む)の開発に投じられ、分断されたオンチェーン金融の統合を推進します。残りの資金は、グローバル展開に向けたコミュニティ施策や人材獲得に活用されます。

各社コメント

Grvt共同創業者兼CEO Hong Yea氏
「オンチェーン金融はプライバシーの欠如により利用者が搾取されるリスクに晒されてきました。Grvtは、プライバシーを基盤としたスケーラブルでトラストレスなDEXを構築し、多様な金融商品を提供することで、ZK技術が新たな標準となり、誰もが安全でオープンなオンチェーン金融世界を実現できることを示しています。」

Matter Labs共同創業者兼CEO Alex Gluchoski氏
「ZKは暗号資産における“HTTPSモーメント”だと考えています。HTTPSがインターネットに信頼性とプライバシーを与え普及を促したように、ZKはWeb3に同じ変革をもたらします。Grvtは流動性と影響力を兼ね備えたアプリケーションレイヤーとして、このビジョンを実現する独自のポジションにあります。」

Further Ventures マネージングパートナー Faisal Al Hammadi氏
「Further Venturesは、アブダビから世界に向けて次世代の金融インフラを支援しています。Grvtのゼロ知識証明の応用は、最先端暗号技術がいかに機関投資規模の市場を支えられるかを示しており、私たちは彼らのビジョンを誇りを持って支援します。」

Eigen Labs創業者兼CEO Sreeram Kannan氏
「検証可能なデータが検証可能な計算を支えます。EigenDAが100MB/sに到達した今、ボトルネックはデータから計算へ移行しました。Grvtはその最前線に挑んでいます。彼らの野心的なビジョンと優秀なチームは高く評価されるべきであり、ZKsyncと共に支援できることを嬉しく思います。」

500 Global ゼネラルパートナー Min Kim氏
「次世代の金融はオンチェーン上に構築され、その潜在力を引き出す基盤はプライバシーです。ZK技術と機関投資レベルのインフラを融合させるGrvtのビジョンは、私たちの投資哲学と強く一致しています。」

ZKsyncスタックによる解決

Grvtは、ドイツ銀行やUBSなど大手金融機関も実証実験を行ったZKsync技術を活用し、日常的な取引や投資を安全・迅速・プライベートかつ手頃にするグローバルモデルとしての立場を確立しています。

  • プライバシー:GrvtはZKsync Validium L2ブロックチェーンを運用し、L2の状態を公開せずに検証することでプライバシーを確保。

  • イーサリアム級のセキュリティ:各トランザクションバッチはイーサリアム上で直接検証され、数学的に正当性が保証。

  • スケーラビリティ:L2ソリューションとして大幅な処理能力拡大を実現。

  • アクセシビリティ:取引をオフチェーンでまとめ処理し、必要な証明のみをイーサリアムに記録することでコストを大幅削減。

今後の展望

Grvtは、機関投資家だけに提供されていたメリットを一般ユーザーにも開放し、全てのメイカー注文に対して-1bpsの手数料リベートを導入しました。今後は、Grvt Liquidity Provider(GLP)をはじめとする戦略商品や、低リスク志向のユーザー向けの安定利回り商品を展開し、幅広い層への普及を目指します。

本ラウンドによって、Grvtは最先端技術、機関投資家レベルのインフラ、安全なデータ基盤を組み合わせ、急成長するオンチェーン金融領域において確固たる基盤を築きました。

免責事項

暗号資産には高いリスクが伴います。本内容は金融商品やサービスの提供、勧誘、適格性の表明を目的としたものではありません。Grvtは規制機関により認可された事業体ではなく、資産は規制保護の対象ではありません。投資判断の前に必ず専門家への相談とリスク開示の確認を行ってください。

会社概要

Grvtについて
Grvt(読み:グラビティ)はZKsync Stack上に構築されたオンチェーン金融プラットフォームであり、プライベートで信頼不要、スケーラブルかつ安全なインフラを提供します。分散型取引所「Grvt Exchange」と投資マーケットプレイス「Grvt Strategies」を通じて、誰もがプロフェッショナルと共に透明性を持って取引・投資・資産形成を行うことを可能にします。
公式サイト: https://Grvt.io
問い合わせ: press@Grvt.io

ZKsyncについて
ZKsyncは次世代のビルダーを支える先駆的なZK技術であり、無限のスケールと相互運用性を提供します。

Further Venturesについて
Further Venturesは次世代の金融市場を形作る企業を構築・投資しています。

EigenCloudについて
EigenCloudはデータ、計算、検証を統合し、オンチェーン・オフチェーンを問わず開発者に暗号経済的信頼を提供するクラウドプラットフォームです。

500 Globalについて
500 Globalは総額23億ドルの運用資産を持つベンチャーキャピタルで、世界80カ国以上・2700社超の企業に投資し、50社以上のユニコーンを輩出しています。