コミュニティ主導の分散型プルーフオブステークブロックチェーンFree TONと、部分的アルゴリズム型ステーブルコインプロトコルのFraxがパートナーシップの締結を発表。すべての人にとってより機能的で使いやすい分散型金融を提供することを目指す。FraxのプロトコルをFree TONエコシステムにデプロイすることで、ステーブルコイン(Frax)とガバナンストークン(FXS)をFree TONのネイティブ環境でミント(鋳造)するための機能を提供する予定だ。
このパートナーシップは以下の2つの段階で実施される。
ファーミング:FRAX/WTON、FXS/WTON、FRAX/USDCのペアをTON Swapに追加する。TON SwapはBroxus(仮想通貨取引所、Eコマースおよび取引プラットフォーム向けのマルチレベルターンキープラットフォーム)が開発したFree TON独自の分散型取引所。このプールに流動性を提供することで、TONのリワードがユーザーに付与される仕組みだ。
Free TONにFraxをデプロイ:FraxプロトコルのスマートコントラクトをFree TONにポートすることで、ユーザーはラップドUSDコイン(USDC)を使用してFree TON上でFraxのネイティブなミンティングを実施できる。
このパートナーシップにより、Free TONおよびFraxエコシステム双方のユーザーおよびチームは、安価な取引手数料と高いTPSを享受しながら、スケーラブルかつ安定したオンチェーンマネーにアクセスすることができるようになる。
「Frax Financeは、価格の安定性の問題に対して異なるアプローチをとることにより、革命的な製品を作り出すアルゴリズム型ステーブルコインであり、すでにステーキングやイールドファーミングのような新しい機能を発表している」と、BroxusのCEO、Vladislav Ponomarev(ヴラディスラフ・ポノマレフ)は言う。
またFraxの創立者、Sam Kazemian(サム・カゼミヤン)は次のようにコメントしている。「Free TONは、既存のプルーフオブステーク(PoS)メカニズムを用いてブロックチェーンベースの無限のシャーディングパラダイムを提供している。これはDeFiエコシステムでは他に類を見ないものだ。」
Free TONについて
Free TONは1秒当たり数百万の取引を実現する、高速、安全、かつスケーラブルなブロックチェーンであり、多くのユーザーに分散型ソリューションを普及する取り組みを続けている。また、無限のシャーディングパラダイム、インスタントハイパーキューブ・ルーティング、新規ブロックをバリデートするPoSシステム、投票(voting)によるネットワークパラメータの設定など多数のユニークな機能を公開していることでも知られる。
Fraxについて
Fraxは初の部分的アルゴリズム型ステーブルコインプロトコルであり、オープンソース、パーミッションレス、かつ完全なオンチェーンを採用している。Fraxプロトコルのビジョンは、ビットコイン(BTC)などの供給が固定されたデジタル資産を代替する、高度にスケーラブルかつ分散型のアルゴリズム型マネーを提供することだ。Fraxはその供給の一部を担保型、一部をアルゴリズム(無担保)型とする唯一のステーブルコインで、担保とアルゴリズムの比率はFraxステーブルコインの市場価格に依存し、Fraxが1ドル以上で取引されればプロトコルの担保比率は減少する。逆にFraxが1ドル以下で取引された場合は担保比率が上昇する。
TON Swapについて
TON Swapは個別のスマートコントラクトが実装される流動性プールを持つプラットフォーム。イーサリアムのコントラクトとは異なり、Free TONコントラクトは分散型で、無限シャーディングメカニズムから利益を得る。結果として、取引のガス代は平均とは桁違いに安くなり、ネットワークのワークロードに依存することもない。ユーザーはこのプールに流動性を提供し、貢献することでFree TON DeFi Allianceのイールドファーミングプログラムに参加する権利を得ることができる。