フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは10日、自身のフェイスブックページで2030年までのビジョンを語ったが、仮想通貨リブラへの直接的な言及はしなかった。

金融サービスについて、ザッカーバーグCEOはフェイスブックが商取引ツールを提供することで「分散化」させるための機会を作る、と述べるにとどまった。

「今後10年で、全てのスモールビジネスが大企業が持っていたものと同じテクノロジーに簡単にアクセスできるように商取引、支払いツールを構築したいと考えている」

これに関してインスタグラムのEC機能やフェイスブックメッセンジャーによるカスタマーサポート、WhatsAppによる送金などについて直接言及。しかしリブラには一言も述べなかった。

ザッカーバーグCEOはガバナンスの問題についても言及し、明確な正しい答えが存在することはまれであり、「民間企業が多くの重要な決定を下すべきではない」と発言。

「政府が合法とみなされる限り、民主的なプロセスで確立されたルールは、企業だけで作られたルールよりも正当性と信頼性をもつ」として、選挙やプライバシー、データポータビリティなどの分野では政府の役割が大きくなると指摘した。

これらの分野で新しい規制を呼びかけ、今後10年でインターネットのためにより明確なルールを手に入れたいと主張した。