イーサリアムネットワーク上で使用するためにトークン化されたビットコイン(BTC)である、ラップドBTC(WBTC)は、時価総額とトークン数において、史上最高に達した。

WBTCは、イーサリアムネットワークで使用されるトークン化されたBTCの中で最も人気のあるバージョンだ。公式ウェブサイトによると、現在発行されたWBTCは11万6885WBTCにのぼる。現在カストディアンはこのWBTCを裏付ける同数のビットコインを保有している。WBTCの時価総額は現在15億8000万ドルを超えている。

これにより、WBTCはイーサリアムネットワークで発行されるトークンとして6番目に時価総額が大きいトークンとなっている。ほかのトークンとしては、1位がテザー(USDT)であり、ほかにバイナンスコイン(BNB)、チェインリンク(LINK)、USDコイン(USDC)、Crypto.comコイン(CRO)が続く。

WBTCは先週に大きくランキングを上げ、コンパウンドDAI(cDAI)、OKB(OKB)、ビットフィネックスのLEOトークン(LEO)を上回った。WBTCは現在、仮想通貨全体の中でも時価総額で18番目に位置する通貨となっている。

WBTCは、ビットコインと1対1で裏付けられたERC-20トークンだ。イーサリアムネットワーク上に存在する20億ドル相当のビットコインの80%を占めている。9月中旬時点では、WBTCは8万WBTCしかなかったが、その後に急成長する形となった。

ビットコインの最近の上昇も、WBTCの時価総額の上昇に寄与しているが、その急成長を推進した主な要因は、需要の増加だ。WBTCは、分散型金融(DeFi)プロジェクトの中で、イールドファーミングをするために広く使われている。現在、DeFiプロトコルには16万4000以上のBTTCがロックされている。これは、ビットコインの供給量全体の約0.85%に相当する。

ラップドBTCが最初に登場したのは2019年1月だったが、トークンの1日あたりの取引量は今年7月下旬まで100万ドルを超えることはなかった。現在、WBTCは5000万ドルを超える取引量となっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン