世界銀行は10日、ブロックチェーンを使って債券を発行すると発表した。世銀から委任を受けたオーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)が業務を担当する。プラットフォームはマイクロソフト・アジュールで運用する。資金調達と取引を容易にするのが目的。

 債券の発行時期や規模といった詳細は明らかにされていないが、世銀とCBAが広範な投資家をコンサルティングした後に実施する。世銀がブロックチェーン技術を利用するのは今回が初めてで、デッツ・キャピタル・マーケットの多数の仲介業者やエージェントを介したプロセスのスリム化を目指す。資金調達と取引を簡素化し、規制監督を改善することが期待されている。

 世銀が一年に発行する債券は500億〜600億ドルで、新興国の経済を支援している。世銀のチーフ・インフォメーション・オフィサーは以下のように述べた。

「技術主導の発展を促すことは貧困を削減し、継続的な発展を促す鍵だ。この先駆的な債券は、持続可能な発展の達成のために破壊的な力を持った技術の機会とリスクについて、どのようにクライアントの国々に助言するかという我々の努力のマイルストーンだ」