ブロックチェーンデータ提供会社グラスノードは12日、ビットコインが1万ドルに到達した後、仮想通貨取引所では新たにデポジットの上昇は見られないと指摘した。これまでに取引所へのデポジットが急激に増加した際には強気トレンドが終わっていることから、まだ現在のトレンドは続くのかもしれない。

グラスノードが示したグラフによると、デポジット(グラフのオレンジ色のライン)が増加した際にビットコイン価格(グレーのライン)も急騰。デポジットが減ると相場も下がっている。投資家がキャッシュアウトで利益を得ようとするからだ。

2018年1月には7日間で20万のデポジットがあった。同様に2019年の4月から7月にかけて相場が急騰した際にもデポジットの増加が見られた。しかし、今回のビットコインの急騰では横ばいで、投資家がすぐに売りに出る気配はなさそうだ。

ただ、投資家心理に現れずに相場が急騰しているということは現在の価格が過大評価されているとも見ることができる。

半減期まで残り3ヶ月

5月に予定されているビットコインの半減期まで残り3ヶ月であることを考えると、投資家が今すぐに利確に対して消極的になることは想像に難くない。

これまでにも仮想通貨アナリストからは強気の予想が出ており、米マーケット調査会社ファンドストラット代表のトム・リー氏は年内に4万ドルに到達すると発言している。

FOMOはあるのか

一方で、グラスノードは11日、1BTC以上を持つビットコインアドレスが回復傾向にあることを指摘。12月に大きく減少したが今月に入って78万6000件を超えている。相場の回復でFOMO(取り残されることのへの恐怖)から買いに走っているのかもしれない。