仮想通貨(暗号資産)ビットコイン価格は、ジョー・バイデン氏が米大統領選勝利が報道されたことで上場が止まり、価格は15500ドルから14400ドルまで下落した。

しかしビットコインは再び16000ドルのレジスタンスゾーンをテストしており、継続的に強さを見せている。

このレジスタンスゾーンは、史上最高値を更新するための最後の大きなハードルだ。しかし、恐怖&強欲指数は現在2019年夏のピークに近いレベルであり、反落の可能性が高まっている。

週足16000ドルが大きなレジスタンス

(出典:トレーディングビュー「BTC/USD 週足チャート」)

ビットコインの週足チャートでは、史上最高値を試す前の最後のレジスタンスゾーンとして16000ドルを示している。

週足チャートはさらにビットコイン価格が調整を開始した場合のサポートレベルを示している。調整は以前のレジスタンスを反転させて新たなサポートとなれば健全な動きとなるだろう。

調整となった場合、週足の11600ドル〜12000ドル付近がサポートレベルととして注視される。こうした調整はビットコイン価格が約30%下落することを意味する。こうした動きは2017年の前回の強気サイクルで何度か起こっている。

2019年夏と似た「極端な強欲」

仮想通貨の恐怖&強欲指数は、市場のセンチメントを測るのに便利な指標だ。センチメントが極端に落ち込んでいる時には、インデックスは全体的なセンチメントを示すために赤色を使う。

しかし市場全体のセンチメントが強気となった場合は100に近づく。現在は90で「極端な強欲」となっている。この水準はこれまでに2019年6月27日に一度だけ見られている。当時はビットコイン価格が13700ドルに達し、その後50%も下落した。そのため、13700ドルが2019年の最高値となった。

したがって複数の指標とエリアは、潜在的なレジスタンスゾーンを示しており、これから調整が起きたとしても驚くべきことではない。

ビットコインのドミナンスは上昇中

(出典:トレーディングビュー「ビットコインドミナンスの週足チャート」)

ビットコインのドミナンス(仮想通貨市場占有率)は、例年通り、第4四半期に上昇を続けている。

歴史的に、ビットコインのドミナンスは12月にピークを迎え、次の年の第1四半期にはアルトコインの季節となる。

この傾向から、最近の上昇にも関わらず、アルトコインには慎重になるべき時期だ。もしビットコインが11600ドル〜12000ドルに向かって下落した場合、アルトコインが上昇する可能性はなくなる。

そうした観点から、ビットコインはアルトコインに対して、追いつく余地を与えるレンジ幅を持っていなければならない。

ビットコイン価格は今後どうなる?

(出典:トレーディングビュー「BTC/USDの週足チャート」)

今後可能性の高いシナリオは、今後調整期間を迎えるということだ。こうした動きは放物線的に価格が上昇するのではなく、市場が安定して積み上がっていくことを意味している。

そうした観点から、大規模な調整はすぐに買い戻される可能性が高い。その後はレンジを保ちながら横ばい推移し、圧縮から強気の上昇が起こるというのが強気はにとって理想的なシナリオとなる。

アルトコインの強気の動きを予想するのに最適な時期はビットコインが調整を終えた時だろう。歴史的にアルトコインの最適な時期は12月と1月のため、歴史が繰り返される場合には今後数週間でビットコインの下落が起きることに目を光らせる必要がある。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

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