イーロン・マスク氏のビットコイン(BTC)ツイートをきっかけに、多くのコインが10~18%下落した。マスク氏の向こう見ずなツイートが仮想通貨の世界を再び揺るがせることになった。

失恋の絵文字の横にビットコインの記号を並べたマスク氏のツイートは、不可解なものだったが、仮想通貨市場はすぐにネガティブな反応を示し、1000億ドル近くの時価総額が失われた。

仮想通貨業界の人々からは、マスク氏が仮想通貨業界に及ぼす影響を懸念している一方で、ビットコインがマスク氏の引力から離脱できると主張する声も出ている。

決済ネットワークのマーキュリオの最高執行責任者であるグレッグ・ワイズマン氏は、仮想通貨の投資家がマスク氏のツイートを無視することを学び始めていると指摘する。

「ビットコインの投資家の多くは、イーロン・マスクのツイートを無視することを学び始めている。実際、今回の価格下落はこれまでよりも大きくなかった。ビットコイン投資家たちは、パニック売りを抑制することで、統一戦線を維持しようと努力している。これはビットコインにとっては良いスタートだ」

ワイズマン氏は、トレーダーが業界の知識を徐々に蓄積しており、最終的にマスク氏のツイートとは無関係になるだろうと述べ、将来的にはより市場が健全なものになるだろうと付け加えた。

「私たちは、仮想通貨の利害関係者が関連するファンダメンタルズにのみ基づいて反応するところまで来ている。仮想通貨業界は成熟に向かって成長しており、それは知識の蓄積が中心的な役割を果たしている」と、ワイズマン氏は語っている。

「市場の利害関係者がさらに知識を得るにつれて、地域の規制など、最も重要な影響力に基づいて決定を行うことを学ぶだろう」と付け加えた。

ZAPプロトコルの共同創設者であるニック・スパノス氏は、イーロン・マスク氏の以前のツイートの方が金曜に投稿されたものよりもビットコインにとっては破壊的だったと同意した。スパノス氏は、これはトレーダーがマスク氏の影響力を無視し始めている兆候だと述べている。

CEX.IOのエクゼクティブ・ディレクターであるコンスタンチン・アニシモフ氏も同様の意見を示し、仮想通貨市場全体が、マスク氏個人にこれ以上屈するようにはならないだろうと述べた。

「ある時点で、仮想通貨市場はイーロンのような多くのフォロワーを持つ影響力のある人々からの独立して成長し、規制当局やグローバル市場での出来事からのみ影響を受けるようになるだろうと、私は感じている」と語った。