ビットコイン価格は1週間ほどレンジ内の値動きを繰り返しているが、まもなく6万ドルのレジスタンスを突破するかもしれない。

その理由が、大口投資家による注文である「クジラクラスター」から、57046ドルと60045ドルがサポートとレジスタンスを示しているためだ。

これはつまり、ビットコインが57046ドル以上にとどまりながら、60045ドルのレジスタンスをテストし続けている現在の状況から、上抜ける確率が高まっていることを意味する。

クジラクラスターの重要性

クジラクラスターは、大口投資家がビットコインを売買したのちに保有を続けている価格帯のことだ。

クジラがビットコインを購入した価格まで下落すると、大きく買い増すことが多いために、クジラクラスターのサポートは一般的なサポートよりも強力に作用する。

反対にクジラクラスターによって形成されるレジスタンスは、ポジションを売るための損益分岐点として捉えられ、レジスタンスとしても固く機能することが多い。

クジラの動向を分析するホエールマップによると、短期的な重要なレジスタンスは60045ドルと61062ドルになると指摘している。ホエールマップは現在の値動きではレジスタンスが弱くなってきていると予想しているようだ

「ビットコインが帰ってきた。クジラのサポートから完璧に反発している。これはポジティブな兆候だ。弱気トレンドではクジラのレジスタンスがサポートよりも機能しやすく、強気トレンドはその逆となる。クジラのサポートが機能していることは強気トレンドになっていることを示す。4月の相場が楽しみだ」

Bitcoin whale clusters. Source: Whalemap

ビットコイン価格が57000ドルのサポートが機能している傾向から、ホエールマップは2020年11月以来の低水準となっているボラティリティが急上昇すると予想した。

「サポートとレジスタンスの戦いが激しくなっている。先週のレベルがかなり効いているようだ。ビットコインは60045ドルを正確に捉えている。これは嵐の前の静けさか?」

トレーダーのセンチメントは?

一方で、Byzantine Generalとして知られる仮想通貨トレーダーは、ビットコインの先物市場が過熱気味だと指摘する。

同氏が指摘するように、デリバティブ市場が急騰し、ビットコイン先物のファンディングレート(資金調達率)が常に0.12%と極端に高くなっている。通常が0.01%であることを考えると、市場は12倍の過熱気味であると言える。同氏は現在の状況を次のように語った。

「これはかなり悪い状況だ。フラッシュクラッシュがあれば感謝したい」

Bitcoin price chart with futures funding rate and volume. Source: TradingView.com, Byzantine General

仮想通貨トレーダーのNekoZは、4時間足チャートではビットコインがまだレンジ内の値動きを続けることを示していると主張。ただ、弱気という訳ではないようだ。

「4時間足では弱気ではない、2ポイント私はロングに追加した。ハイアーロウ(安値の切り上げ)を示し続ける限り、心配する必要はない」

こうした予想から、一般的にデリバティブ市場の過熱をリセットするために反落することはあるもの、長期のテクニカル構造は楽観的なままなようだ。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン