Web3ゲームは堅調さを維持しており、同分野で働く専門家は、来年はブロックチェーンゲームにとってよりイベントの多い年になると予測している。

韓国のゲーム開発会社WemadeのCEOであるヘンリー・チャン(Henry Chang)氏は、2024年にブロックチェーンベースのゲームのリリースが増加すると考えている。チャン氏はコインテレグラフに対し、ゲーム内にWeb3の要素のより複雑な応用が起きると述べた。

「開発者が経験と自信を積むにつれて、ゲーム内メカニズムやゲームプレイにおけるブロックチェーン要素のより大規模な実験や洗練された使用、さまざまなジャンルのWeb3ゲームのより幅広いバリエーションを見られるはずだ。」

リリースされるゲームの数に加えて、チャン氏は、より多くのゲームスタジオがポートフォリオにWeb3を含めるだろうと示唆した。新しい収益源の提供や新しい体験の創造、トークンを通じたメリットによってコミュニティのエンゲージメントをより没入型にするなど、ブロックチェーンゲームに固有の特性によるものだという。

チャン氏はまた、ブロックチェーンと組み合わせたゲームは、ゲーム内資産の所有権をゲーマーに返還し、ゲームを現実世界の経済に接続し、「まとまりのある全体」となることで、ゲームを相互運用可能にすると指摘した。

ゲームマーケットプレイスG2Aの創設者兼CEOであるBartosz Skwarczek氏は、チャン氏の意見に多くの点で共鳴し、2024年には伝統的な業界のプレーヤーとWeb3スタートアップの間でより多くのコラボレーションがあると述べた。

11月2日のプレスリリースによると、マイクロソフトはWemadeのWeb3への取り組みを支援すると言う。伝統的なゲームベンダーであるG2Aは11月16日、Web3ゲームに特化した独自のノンファンジブルトークン(NFT)マーケットプレイスをオープンした。

Skwarczek氏はコインテレグラフに対し、より多くのコラボレーションがWeb3ゲームの採用につながると強調。Skwarczek氏は次のように述べた。

「アクセスしやすさとユーザーフレンドリーなインターフェースが向上することで、より精巧なゲームデザインとより魅力的なゲームプレイメカニズムも期待でき、より幅広いオーディエンスを獲得できる。」

同氏はゲーム内資産のNFT化と、AAA評価のWeb3ゲームの出現が、来年のブロックチェーンゲームを再定義する触媒となると主張した。

Web3ゲームがより多くのプレイヤーを獲得するには

2024年には多くのことが期待されているが、ブロックチェーンゲームの最大の課題の1つは、より広範なプレイヤーを獲得することだ。チャン氏によると、ブロックチェーン技術はほとんどのゲームデザイナーや開発者にとって複雑だ。つまり、ユーザー自身も技術を理解するのに苦労することになる。

これらのハードルにもかかわらず、チャン氏は、開発者がWeb3要素をゲームに統合しやすくすること、ブロックチェーン部分をゲームに直感的かつネイティブにすることにより、この問題を解決できると考えている。さらに一般的なゲーマーが理解しやすくすることで、彼らがはるかに速く適応できるようになり、ゲームにおけるWeb3の採用が拡大すると考えている。

一方、Skwarczek氏は、ブロックチェーンゲームの標準を設定し、プレイヤーの全体的な体験を向上させる「画期的なWeb3タイトル」がなければならないと繰り返し述べた。「それが、Web3の注目と大規模な採用を得るための欠けているピースだ」とSkwarczek氏は付け加えた。