Web3ディベロッパーは仮想通貨の弱気市場に動揺していないようだ。Web3開発プラットフォームAlchemyによれば、特にイーサリアムネットワークにおいて「これまで以上に活発」であるという。
Web3開発プラットフォームAlchemyが10月13日に発表した新しい2022年第3四半期レポートでは、2022年はWeb3ディベロッパーにとって「これまでで最大の年」となる可能性があると述べている。
これまでにブロックチェーン上に展開され検証されたスマートコントラクトの約36%が2022年のものだという。これまでに展開された32万3700件以上と比較して、2022年の数は約11万8000件を数えるとのことだ。
DappRadarによると、イーサ(ETH)の価格は年初から約66%下落し、分散型金融(DeFi)プロトコルにロックされた総価値は年初来で約70%減少したにもかかわらず、このような状況だ。
また、NFT(非代替性トークン)の取引量も1月下旬から98%減少し、打撃を受けている。
Alchemyによれば、スマートコントラクトの展開が第1四半期から40%増加し、第3四半期にかけて毎月連続して過去最高を記録し、9月だけで17,376件に達した。

またスマートコントラクトの展開は2021年第3四半期と比較して143%増加し、2022年第3四半期には48,500件以上に達したというデータもある。
Alchemyは、ブロックチェーンがプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)コンセンサスに移行したイーサリアムのマージ後の2週間、スマートコントラクトの導入が14%増加したと指摘しており、一部の開発者がプロジェクトを立ち上げるためにこのイベントを待っていた可能性があると示唆している。
また、開発者がブロックチェーンのデータを読み取り、Web3製品を構築するためのWeb3スクリプトライブラリ「Ethers.js」「Web3.js」の利用状況を分析している。
その結果、いずれかのライブラリをインストールする開発者の数は、2021年第3四半期比で3倍に増え、週平均で150万回以上ダウンロードされていることがわかった。
現在の仮想通貨の弱気相場は、Web3で製品を作るには良い時期だと主張する人もいるが、これまでのサイクルでは必ずしもそうではなかった。
Alchemyのデータでも明らかなように、2017年から2020年の弱気相場では、サイクルの中盤である2018年から2019年にかけてスマートコントラクトのデプロイが45%減少したが、今のところその指標は今年2021年から50%増加している。