より効率的な配送への取り組みを行うため、小売業界の巨人、ウォルマートがブロックチェーン技術を利用した無人ドローン機による荷物追跡システムのための特許を取得しようとしているようだ。

 

完璧なサプライチェーンとしての役割

 

他のリテーラーと差別化を図るため、2016年10月からウォルマートは、中国各地の消費者の元へ食材を届けるまでの追跡、運搬、販売というサプライチェーンを向上させる新たなソリューションを開発するべくブロックチェーン技術を利用したプロジェクトに取り組んでいる。

5月25日付けで米国特許商標庁(USPTO)に出願された特許は、”安全な場所への無人航空輸送

と題され、ウォルマートの自社のサプライチェーンにブロックチェーン技術を如何に組み込むか、その内容が記されている―

 

「特定の実施形態において配送されるボックスには、荷物の認証及び追跡、配送データのブロックチェーンによる暗号化などのシステムが組み込まれる。ブロックチェーンによる荷物追跡には、場所に限らず、顧客と宅配業者の認証、サプライチェーンの一連の流れの情報、コンテナ内の周囲温度、可能であれば製品温度、製品の周囲温度における許容可能な閾値、パッケージ・コンテナ・システムにおける、製品と商品、またはそういった組み合わせなどの要素が含まれる」

 

ビットコイン決済がまもなく導入される可能性は?

 

過去、ウォルマートは製品の保管及び出荷を含むサプライチェーンを通じたブロックチェーン技術の導入実験を行っている。

ブロックチェーン技術をドローンと組み合わせた彼らの最近の動向には、そのサプライチェーンにおいて、もうひとつの別の重要な要素が疑問として残っている―ビットコインや他の暗号通貨による決済システムが今後導入される可能性はあるのだろうか、という点だ。サプライチェーンのみならず、決済においてもブロックチェーンという共通の技術を用いたソリューションが用いられる可能性はそう低くはないはずだ。ウォルマートの今後の動向には注目が集まりそうである。