イーサリアム創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は、仮想通貨はバブルの中にあり、ビットコインマイニングを巡る電力消費の問題を巡って、技術的変化を受け入れる必要があると考えている。

ブテリン氏は火曜日時点でCNNのインタビューに応え、「これまでに大きな仮想通貨バブルは3つあった」と述べ、現在のバブルは既に終了しているか、もしくは数か月後に終了するだろうと付け加えた。

ブテリン氏は、ビットコインの3万ドルまで下落させた最近の急落が仮想通貨バブルの終了かどうかをコメントしていないが、次のように述べている。

「多くの場合、バブルが終わる理由は、そのテクノロジーがまだ存在しないことが判明するイベントが発生するためだ」

ビットコインの価格が急落した一因は、イーロン・マスク氏がビットコインの電力使用量に関する懸念を表明したためだ。チェイナリシスのチーフエコノミストであるフィリップ・グラッドウェル氏は、ほかの機関投資家も仮想通貨の「環境への影響、ユースケース、違法行為、規制」に懸念を抱いている可能性があると述べていた。

ビットコインが取り残される恐れ

ブテリン氏はCNNに、ビットコインのプルーフ・オブ・ワーク(PoW)のマイニングに対するエネルギー消費への懸念は正当化されると語った。

「資源の消費は間違いなく莫大なものだ。それ自体が世界を崩壊させようとするものではないが、それは間違いなく重大な決定だ」

イーサリアムは、将来のETH2.0への移行を通じて、PoWからプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行する過程にある。これにより、イーサリアムのエネルギー消費量が劇的に減少し、PoSによってエネルギー効率が最大99%向上すると推定されている

ブテリン氏はPoSへの移行の重要性を強調した。

「私たちは中規模の国と同じエネルギー消費から、1つの村と同じエネルギー消費へと移行する」

ブテリン氏は、ビットコインマイニングの消費電力により、PoSに切り替えるか、ハイブリッドに移行するための要求がコミュニティから増加するだろうと付け加えた。

「ビットコインが現在とまったく同じようにその技術に固執するならば、それが取り残されるという大きなリスクがある」

さらにブテリン氏は、最近の仮想通貨業界の中でのイーロン・マスクの存在感についても一言述べている。

ブテリン氏は、これが仮想通貨空間における比較的新しい現象であり、マスク氏の影響力は時間とともに衰えるだろうと予測する。「市場が学習するだろうと、私は思う。イーロンが現在の影響力を永遠に持つことはないだろう」。