イーサリアム共同創業者のヴィタリック・ブテリン氏は、AI研究者のレックス・フリードマン氏のポッドキャストに出演し、2016年にドージコイン(DOGE)に行った2万5千ドルの投資から400万ドル以上の利益を得たことを明らかにした。
収益はすべて慈善団体に寄付したという。
2013年に誕生し、柴犬をモチーフにしたドージコインについてブテリン氏は、急成長する仮想通貨エコシステムに投入された初めての「愉快なコイン」の一つと表現。ブテリン氏は、DOGEコミュニティに感銘を受けているとしつつも、自身の決断をサポートするような投資論文がなかったことについて、次のように冗談めかして述べた。
「当初、人々はあまり真剣に考えていなかったんじゃないかな。(中略)『ドージコインに25000ドル投資したことを、母親にどう説明しようか』と考えていたよ。このコインで面白いのは、どこかに犬のロゴがあることくらいかなと思っていたからね。でももちろん、これまでに行った投資の中で最高のもののひとつになったよ」
ブテリン氏は、DOGEがその後数年間にわたって「とてもうまくいった」と述べた一方で、イーロン・マスク氏がこのミームコインに魅了されたことで生じた投機的熱狂に不意を突かれたと振り返った。
マスク氏がDOGEに興味を持ったのは、2019年のコミュニティ投票の後だ。これによってマスク氏は2019年にDOGEプロジェクトの仮のCEOとなった。ドージコイン創業者は2015年にプロジェクトを放棄していた。
「2020年の終わりに、イーロン・マスクがドージコインについて話し始め、時価総額が500億ドルまで急上昇した。(中略)何度も急上昇したんだ」とブテリン氏は振り返った。
DOGE価格が1日で0.008ドルから0.07ドルへと775%も上昇したとき、彼はロックダウン中のシンガポールに滞在しており。「私のDOGEの価値が上がった!」と興奮したという。
「私はすぐに友人たちを呼び、すべて急いで集めて売るように言ったよ。私自身は、DOGEの半分を売って430万ドルを手に入れ、利益をGiveDirectlyに寄付したんだ。これを行ってから数時間後、価格は0.07ドル前後から0.04ドルに下がった」
DOGEの半分を高値で売った際、ブテリン氏は自身を「すごいトレーダーだ」と感じたという。しかしその後、「もちろん、価格は0.04ドルから0.07ドル、そして0.50ドルへと急激に上昇していたけど」。
ブテリン氏がこのDOGEの残りの50%を保有していたと仮定すると、現在、約2,000万ドル相当の犬トークンを持っていることになる。
ブテリン氏は、開発の比較的早い段階でDOGEプロジェクトを支援したが、ドージコインが現在のように広く普及し、時価総額で上位の仮想通貨として浮上するとは予想していなかったと強調した。
「DOGEが大きな現象になり、イーサリアムを知らない人でもDOGEを知っている人がたくさんいるというのは、予測していなかった」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン