ベライゾンが「企業の説明責任の水準を引き上げるために設計された、ブロックチェーンベースでオープンソースのニュースルーム製品」を発表した。「フル・トランスペアレンシー」と呼ばれるこのプラットフォームは、同社自身のニュースリリースを公開ブロックチェーン上で変更不能な方法により文書記録化することを目的としている。
ベライゾンの担当者からコインテレグラフに送られたコメントによれば、ベライゾンは30日、このプラットフォームを通して初めてのニュース記事を投稿した。この記事が最初に公開された後に行われた修正も記録された。しかしこの担当者は、「現在はテキストの変更だけがブロックチェーン上で追跡される」と指摘した。
近年、フェイクニュースやファクトチェック、検閲が、ソーシャルメディアと伝統的なメディアの両方に問題を引き起こしてきた。ベライゾンは声明で、世界中の人々のメディアに対する疑念を測る指標として、「2020 エデルマン・トラストバロメーター」に言及した。エデルマンの1月19日の「トラストバロメーター」レポートによれば、世界中の人々の57%がメディアを全面的には信用できないと感じている。さらに76%が、偽情報の武器化について懸念を示した。
「まさに文字通り人々を情報とつなげるテクノロジー企業として、当社は『フル・トランスペアレンシー』を市場に投入することができ、興奮を感じている。この製品は独自の目立たない方法で、企業の説明責任と信頼の確保を助けることができる」と、ベライゾンのジム・ゲラーチェ最高コミュニケーション責任者は声明で述べ、次のように付け加えた:
「当社と同じくらい透明性を重視する世界中の組織に、ブロックチェーンで検証されたコミュニケーションの実践を採用するように勧める」
ベライゾンは、このプラットフォームが企業の透明性と責任に新たな基準を設定することを願っている。「ベライゾンのニュースルームに公開された全てのニュースリリースは、暗号化の原理を使って保護および拘束されるため、その後で行われる変更を追跡し、文脈的に状況を説明することができる」と、声明文は述べている。
この試みは、マーケティング企業のヒュージ、ブロックチェーンデータ保管企業のマッドネットワーク、および非営利のブロックチェーン応用団体アドレッジャーの共同研究の結果である。
同社がブロックチェーンベースのソリューションを研究したのは、これが初めてのことではない。ベライゾンは20年前半にも、セキュリティ強化のためブロックチェーン技術に目を向けた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン