ブラジル通貨レアルは、対ドルで1ドル4.2771レアルと過去最安値を付けた。年初来からの下落率は8%を超える。政策金利が5%と過去最低になる中、レアルを売る動きが続いている。
ブラジル中央銀行はドル売りレアル買いの為替介入を実施したが、通貨安を食い止められていない。政策金利の引き下げと、今月6日に実施した深海油田「プレサル」の開発権の入札が不調に終わったことがレアル安の原因だ。
ボルソナロ大統領は、レアルが対ドルで最安値をつけたことに懸念を表明している。しかし、経済政策を統括するゲジス経済相が、訪問中のワシントンで「為替レートの弱さや財政赤字動向を懸念していない」と発言。レアル安を脅威と考えていないと市場では受け止められている。
テクニカル分析
ブラジル・レアル予想レンジ 4.15~4.3レアル
レアルはドルに対して過去最安値をつけているので、長期のドル・レアルのチャートから確認していこう。
ドル・レアルは高値(米ドル高・レアル安)を超えているが、現状では勢いが続きそうだ。レアル安の動きは続くと判断している。次に日足チャートを確認してみよう。
レアル安の流れは続きそうだが、短期的にはスピード調整が入る可能性が高い。RSIが買われすぎの目安となる70に接近している点に注意が必要だ。