2024年の共和党大統領候補であるドナルド・トランプ氏は、副大統領候補としてJ・D・バンス上院議員を選んだ。
7月15日のトゥルース・ソーシャルでの発表で、トランプ氏はオハイオ州選出の上院議員バンス氏を副大統領候補にすると明らかにした。バンス氏は、ソーシャルメディアでの肯定的な発言や仮想通貨に賛成する法案に投票していることから、コインベースの「スタンド・ウィズ・クリプト」イニシアチブで強力な仮想通貨支持者と評価されている。
2022年の米上院の財務開示報告書で、バンス氏は仮想通貨取引所コインベースを通じて10万ドル~25万ドルのビットコイン(BTC)を保有していると報告した。彼はまた、米証券取引委員会(SEC)の仮想通貨規制SAB121を撤廃するための共同決議に賛成票を投じた。ただこの決議については最終的にバイデン大統領が拒否権を行使した。
バンス氏は『ヒルビリー・エレジー』の著者であり、2022年に上院議員に当選している。政治家としての経歴は2年にも満たない。トランプ氏は2022年の上院選挙でバンス氏を支持し、バンス氏も2024年の共和党予備選でトランプ氏を大統領候補として支持した。しかし、バンス氏は以前、トランプ氏は「米国大統領に不適格」であり、「彼を決して好きではなかった」、彼に投票した人は「馬鹿だ」とも発言していた。
今回の選挙でトランプ氏は仮想通貨に対して前向きな姿勢に転換している。トランプ氏は共和党大会に先立ち、彼の選挙運動が仮想通貨の寄付を受け入れると発表した。また、共和党の政策プラットフォーム草案では、仮想通貨を「イノベーションを推進する手段」と位置づけ、中央銀行デジタル通貨(CBDC)創設に反対するとの公約が掲載されている
民主党の候補である現職のバイデン米大統領も、選挙運動への仮想通貨による寄付を検討していると報じられている。7月10日には、バイデン大統領の上級顧問が個人的な立場で仮想通貨業界の支持者との円卓会議に参加した。