ビットコイン(BTC)価格は急反落したことで一時9,000ドルを下回り、48時間で5%下落した。5月以来、ビットコインが8,000ドル台入りするのは7回目となる。トレーダーからは、9,000ドルの重要なサポートを繰り返し下回ることで、サポートが弱まる可能性に懸念が出ている。
一方、最近の下落でビットメックスでは3,000万ドル相当の先物契約が清算された。先物のデータは、大幅な下落の可能性があることを示唆している。
なぜビットコインは8,000ドル台まで下落したのか
ビットコインは、ほぼ2ヶ月間にわたってボラティリティが低下していた。BTCが極めて重要なポイントにあったため、BTCの次の動きの方向性は不確実だった。
テクニカル的には、ビットコインが9,200ドルを超えていた場合、9,500ドルを再び試み、さらに10,000ドルのレジスタンスを試す展開がありえた。しかし、9,000ドルのサポートを試す展開が続けば、BTCは深刻な調整に対して脆弱になる可能性がある。
仮想通貨トレーダーのChedsは、次のように指摘している。
「9,000ドルをブレイクダウンする、この最新の下落は、逆ヘッド&ショルダーの可能性を無効にする。同じことが6月25日に起こった」
出典: Cheds BTCの4時間足チャートとボリンジャーバンド
6月25日、ビットコインの価格は、マイナーの売却によって引き起こされた急落で、8,827ドルまで下落した。ByteTreeのデータによると、一部のマイナーが通常よりも多くのビットコインを売却し始めたことを示唆している。
先週、6,619BTCがマイニングされ、6,809BTCが売却された。マイナーは自身がマイニングしたよりも多くのビットコインを売却し、190BTCあまり多く売却した。
BTCを9,250ドルから8,932ドルまで下落させた売り圧力は、おそらくはマイナーとスポット市場によるもののようだ。ビットメックスでのショートの清算が少ないため、先物市場はビットコインの大幅な値下がりへの影響は比較的弱いものだったろう。
それでも、ビットコインの価格が6,000ドルのような重要なサポートまで下落するには、BTCが8,000ドルまで下落する必要があると、一部のトレーダーは考えている。たとえば、ビットコインのトレーダーのPentarhudiは、6月はじめに次のように書いている。
「デイリーでのトリプルトップは弱気パターンだ。ターゲットは6000ドルだが、8,000ドル近くがトリガーになるだろう。トリプルトップかレンジロックのいずれかだ」
もしビットコイン価格が今後数日で、8,000ドルの安値まで下落した場合、より大きな時間枠ではトリプルトップとなる。以前の2つのトップは、BTCが10,500ドルに達した2019年10月と、2020年2月だ。
出典: TradingView.com
過去数日間、ビットコイン価格は米国の株式市場とはほとんど相関していない。しかし、過去3ヶ月間、ほとんどの場合、BTCと米株式とは相関して動いていた。
ビットコインと株式との相関関係が破れたとなれば、どちらが異なるダイナミクスに基づいて動いていることになる。過去数週間のトレンドが変化するのに従い、BTCのボラティリティが突然バーストする可能性があるだろう。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン